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Passion@アンマン(ヨルダン)

そこでイエスは死刑を宣告された。

ヴィアドロローサ第1留は、イエスキリストが死刑を宣告されたという場所で、そこからイエスはこれから自分を貼り付けるための十字架を担がされてゴルゴダの丘を登り始めます。

その様子をドラマティックに描いた映画、"PASSION"を一昨日見ました。
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Photo: WebStyle

エルサレム旧市街にあるヴィアドロローサは、イエスが十字架を担いで運んだ道を追ってイエスの墓まで辿るというものです。ゆっくり説明を聞きながら歩いて約1時間。全長1km程度の道ですが、その間に14ものステージ(留)があり、そのたびにイエスが最初に転んだところとか、聖母マリアに会ったところなどいろいろとゆかりの地が出てきます。

そのゆかりの地とそこに残る話が映像で再現されて、今回PASSIONはかなり興味深く見ることができました。
 
この映画、全米ではかなりヒットしたようですが、日本ではそうでもなかったらしく、知らない人もいるのではないかと思います。旅の宿には結構置いてあったりして、何度か見る機会もあったのですが、別にクリスチャンじゃないしと思っていたし、ナミビアのヴィントフックの宿では毎日誰かが一度はビデオでかけていたのでちょっとうんざりするくらいに思って、真剣には見ずにいました。今回、このイエスのゆかりの地を訪れ、ヴィアドロローサも辿ってきて、急に見たくなったら、アンマンの宿にDVDが、そして一緒にエルサレムから帰ってきた日本人旅行者がDVDプレイヤーを持っていたという、神の啓示のごとく「見ろ」と言われている気がしたので、二人でゆっくり見入ってしまいました。

と、言うわけでPASSIONも興味深かったのですが、なんと言ってもやはりエルサレム。
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Photo: Wikipedia

イエスが処刑されたゴルゴダの丘に立つ聖墳墓教会、その中にあるイエスの墓。ユダヤ教の聖地である、かつてユダヤ教の神殿があり、ただひとつ残った神殿の西側の壁、俗に言う嘆きの壁。ユダヤ教の人が聖書片手に熱心に祈りを唱えているその壁の向こうにブルーのタイルに金色のドームを持つイスラム第三の聖地のドームオブロックモスク。

エルサレムはキリスト教、ユダヤ教、イスラム教の聖地。なんか見ていて不思議な気分になるところです。そして、知ってのとおり中東戦争とか、自爆テロとか、きな臭い雰囲気も漂うわけで、この三つの宗教が必ずしも仲良くやっているわけではなさそうです。だからといって路上で他の宗教の人同士がけんかしたりなんてことはないようですが。

しかし、とにかくエルサレムはテロを恐れています。町の警備は厳重で、ところどころにチェックポイントがあり、修学旅行生は先頭と最後の年端も行かない女の子がライフル銃を肩から袈裟懸けにぶら下げて歩いていたり、そこらじゅうで銃と金属探知機とエックス線の機会を見ることになります。

一見平和そうに見えるエルサレムの町ですが、何かを恐れているのが伝わってくるところでもありました。

そして、イエス生誕の地といわれるベツレヘム。エルサレムからバスで30分くらいのところなのですが、ベツレヘムはパレスチナ自治区側、そして、今はそのパレスチナ自治区とイスラエルを分け隔てる壁がずうっとできています。まるでベルリンの壁の再来のようです。
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Photo: ARIJ

歴史的背景や宗教的な争点などに疎い私にはよくわからなかったのですが、とにかく何かおかしいと感じるところのあるイスラエル訪問でした。
by fuji_akiyuki | 2006-08-01 17:42 | ヨルダン
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