カテゴリ:ヨルダン( 2 )

スタンプ@アンマン(ヨルダン)

アンマンでだらだらと無感動な日々を過ごしてすでに1週間が経ってしまいました。明日くらいにはシリアに向けて発とうと思っているのですが…。

最近のことではあまり書くことがないので、今回はちょっと前にさかのぼってイスラエル入国についての話です。

イスラエルは基本的にはユダヤ人たちのユダヤ教の国、そして、イスラエルは周りのイスラム諸国とあまり仲がよくなく、イスラエルに入国の痕跡があると入国を拒むイスラム教の国がいくつかあるようです。じゃあ、イスラエルに行った私は大丈夫なのか?
 
これまた有名な話で、イスラエルはそのような事情を承知で、イスラエルの入国スタンプをパスポートではなく別の紙に押してくれます。でも、これは必ずということではなくて、担当の係官の気分によってはパスポートにスタンプを押されてしまうこともあるようです。

実際に行ってみるとイミグレの係官はすべて女性、多分徴兵制度で軍隊に入った女性たちの分担になっているのでしょう。そして、その係官の前にずらっと列ができて、多くの人が係官にスタンプを押さないように言っては、彼女たちは激怒して「何で押してはならないの?」と聞き返して、いざこざがあちこちで発生しているようでした。

実際、前に聞いた話よりパスポートにスタンプを押されることが多いように感じられたし、彼女たちもルールが変わってパスポートにスタンプを押すことになったと言いながら有無を言わさずに押してしまう例も多々あるようです。

私と一緒に国境越えをしたグループにも一人、頼んだのに押されてしまった人がいたし、エルサレムの宿でも何人かそんな人に会いました。

考えてみれば「パスポートにスタンプを押すな」とイミグレに頼むこと自体がおかしいし、係官からすれば「何でうちの国のスタンプをそんなに毛嫌いするのか?」とも思うだろうし、十分自尊心や愛国心を傷つけることでもあるはずです。

私はなるべく係官と友好関係を保って、「no stamp please」は言わない作戦に出ました。

最初はいろいろと質問されて、10分くらいの質疑応答の末、パスポートは別室に持っていかれました。この間、係官とは作戦通り友好な関係を保ち、質疑応答は周りの喧騒とは裏腹に時々笑顔も混じりながら和やかな雰囲気で経過しました。

しかしそれから待たされる待たされる。多分どこの国に入ったのか、パスポートをチェックしているのでしょう。さらに私のパスポートはほとんどがわけのわからないアフリカの国のスタンプばかり、調べるのに手間取ったのか、4時間待たされて、またさっきの係官に呼ばれました。

それでスタンプを押して終了、って時にやっぱり彼女はパスポートに押そうとしたので最後の最後にストップをかけて、”申し訳ないけど、別紙にお願いします。”と言ったら何もとがめられることなく彼女は別紙に押してくれました。最初に友好な関係を保っていたのがよかったようです。

しかし、これはイスラエル側の寛大な処置に甘えることができたということで、パスポートにスタンプを押すのはイミグレの仕事、押すのが当然で、それを承知の上で特別に別紙に押してもらうんだと平身低頭の態度で行かないとやっぱりパスポートに押されてしまうように思いました。コツは絶対怒らない、怒らせない、腰を低くして頼み込むようにお願いする。と、良いみたいです。

しかし、この件に関してよく考えると、やっぱり周りのイスラム教の国がイスラエルの入国の痕跡があるだけで入国を拒否するという何とも子供じみた態度のほうに問題があると思います。国同士が仲が悪いからといっても旅行者にとってはどうでもいいことだし、そんな国同士の問題の火の粉を旅行者に振りかける前に問題の解決を急いだらどうなんだと思ってしまうし、旅行者が過去どの国に入ったかなんてわざわざ関知する必要もないし、それによって入国を拒否されるなんてそれこそどうかしていると私は思うのですが…。

そんなわけで、また戦争の始まってしまった中東ですが、いつになったら戦争なんかしても何にも解決にはならないってことに気がつくのかな。これが私の旅行に影響が出なければいいのにって思いながら、ちょっと憂鬱になっている今日この頃です。
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by fuji_akiyuki | 2006-08-05 15:30 | ヨルダン

Passion@アンマン(ヨルダン)

そこでイエスは死刑を宣告された。

ヴィアドロローサ第1留は、イエスキリストが死刑を宣告されたという場所で、そこからイエスはこれから自分を貼り付けるための十字架を担がされてゴルゴダの丘を登り始めます。

その様子をドラマティックに描いた映画、"PASSION"を一昨日見ました。
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Photo: WebStyle

エルサレム旧市街にあるヴィアドロローサは、イエスが十字架を担いで運んだ道を追ってイエスの墓まで辿るというものです。ゆっくり説明を聞きながら歩いて約1時間。全長1km程度の道ですが、その間に14ものステージ(留)があり、そのたびにイエスが最初に転んだところとか、聖母マリアに会ったところなどいろいろとゆかりの地が出てきます。

そのゆかりの地とそこに残る話が映像で再現されて、今回PASSIONはかなり興味深く見ることができました。
 
この映画、全米ではかなりヒットしたようですが、日本ではそうでもなかったらしく、知らない人もいるのではないかと思います。旅の宿には結構置いてあったりして、何度か見る機会もあったのですが、別にクリスチャンじゃないしと思っていたし、ナミビアのヴィントフックの宿では毎日誰かが一度はビデオでかけていたのでちょっとうんざりするくらいに思って、真剣には見ずにいました。今回、このイエスのゆかりの地を訪れ、ヴィアドロローサも辿ってきて、急に見たくなったら、アンマンの宿にDVDが、そして一緒にエルサレムから帰ってきた日本人旅行者がDVDプレイヤーを持っていたという、神の啓示のごとく「見ろ」と言われている気がしたので、二人でゆっくり見入ってしまいました。

と、言うわけでPASSIONも興味深かったのですが、なんと言ってもやはりエルサレム。
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Photo: Wikipedia

イエスが処刑されたゴルゴダの丘に立つ聖墳墓教会、その中にあるイエスの墓。ユダヤ教の聖地である、かつてユダヤ教の神殿があり、ただひとつ残った神殿の西側の壁、俗に言う嘆きの壁。ユダヤ教の人が聖書片手に熱心に祈りを唱えているその壁の向こうにブルーのタイルに金色のドームを持つイスラム第三の聖地のドームオブロックモスク。

エルサレムはキリスト教、ユダヤ教、イスラム教の聖地。なんか見ていて不思議な気分になるところです。そして、知ってのとおり中東戦争とか、自爆テロとか、きな臭い雰囲気も漂うわけで、この三つの宗教が必ずしも仲良くやっているわけではなさそうです。だからといって路上で他の宗教の人同士がけんかしたりなんてことはないようですが。

しかし、とにかくエルサレムはテロを恐れています。町の警備は厳重で、ところどころにチェックポイントがあり、修学旅行生は先頭と最後の年端も行かない女の子がライフル銃を肩から袈裟懸けにぶら下げて歩いていたり、そこらじゅうで銃と金属探知機とエックス線の機会を見ることになります。

一見平和そうに見えるエルサレムの町ですが、何かを恐れているのが伝わってくるところでもありました。

そして、イエス生誕の地といわれるベツレヘム。エルサレムからバスで30分くらいのところなのですが、ベツレヘムはパレスチナ自治区側、そして、今はそのパレスチナ自治区とイスラエルを分け隔てる壁がずうっとできています。まるでベルリンの壁の再来のようです。
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Photo: ARIJ

歴史的背景や宗教的な争点などに疎い私にはよくわからなかったのですが、とにかく何かおかしいと感じるところのあるイスラエル訪問でした。
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by fuji_akiyuki | 2006-08-01 17:42 | ヨルダン