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ヤーズド@ヤズド(イラン)

両側の壁は高さ2m半から3mはあるでしょうか。道幅は2mくらいなのに高くそびえる壁はそれだけでも圧迫感を十分に与えるのに、道は迷路のように入り組んでいて、ところどころにアーチ型の天井に覆われているところもあって、よそ者には迷い込んだだけでそれなりの心細さを感じさせます。
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それともよそ者を寄せ付けないためにわざとそんなつくりになっていたのかもしれません。黄土色にそびえる壁にはさまれた小道はいくつも枝分かれしていき、間違って入り込んだら帰ってこれないんじゃないのかという恐怖心さえ与えます。

時折そんな壁に明かりの漏れる戸口があり、チーズを売る店だったり、パンを売る店だったり、木材を加工する工場のようなところだったり、バイクの修理屋だったり、いかんともしがたい機械がゴトゴトと動いてこれまた何に使うかわらないような物体を作り出しているなぞの工場だったりします。そんな小道を足に任せてふらふらと歩いていると、時折前から黒ずくめの女が歩いてきたりします。小道に迷い込んだつむじ風にちりと砂が飛ばされて壁と壁の間を黒ずくめの女が近づいてくる、ちょうど日が沈むころ、夕闇に世界が色を失いかけている刹那にアザーンが鳴りだします。

久しぶりに異国情緒を感じた瞬間でした。
 
こんなまさに旧市街といわんばかりの街並みが近代的で自動車が行きかう表通りの一本後ろに広がっている町、ヤーズドに昨日の夕方到着しました。

ヤーズド。ガイドブックにはヤズドって書いてあるけど、ヤーズドって言わないと通じませんでした。ま、そんなことはどうでもいいですね。

世界の半分、イスファハンを出て、3日。毎日100kmちょっと走って、ここヤーズドに到着しました。しかもその間2泊。全部ただでした。よくよく考えてみるとその3日でたったの10ドルくらいしか使ってません。食事とコーラ代だけ。イラン人いい人だなって思いました。
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Photo: Google Earth (クリックで拡大)

イスファハンを出て突然あたりが砂漠チックになってきました。こんなにすぐに景色が変わるものかとちょっとびっくりしたのですが、よく考えるとイスファハンは200km手前くらいからヒッチハイクをして、その間は夜だったのでよく景色を見てないんだったなあなどとどうでもいい事を思い出しながら砂漠に続く一本道をただひたすら走ってきました。

今回も町に到着しなかったらヒッチハイクしようと思っていたのですが、小さな町で
宿はあるか?
ってきく度に
ここに泊まっていけ
ってそんな感じでイスファハンからは完全に自走できました。

ところで、それとは別に大変なことが起こりました。

一昨日気が付いたのですが、自転車の調子がちょっとおかしいのです。
何がおかしいのか?ちょっと専門的になりますが、BB(ボトムブラケット)がイカレたらしくガタガタです。クランクがガタガタするのでおかしいなと思ってみてみるとBBにガタが…。
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Photo: Shimano (クリックで拡大)

BBは左右のクランクをつなぐ軸で、これにガタがくると…困る。
今のところそんなに実害はないようですが、今日ちょっとあちこち回ってでっかいモンキーを借りてきてあけてみたところやっぱりBBごと変えなきゃだめみたいな感じでした。

ここから危険な地帯が始まるに当たって走るなって神様からのお告げなのかな?
とりあえず、パキスタン国境まではビザも切れるのでバスで行こうかなと思っています。

その前に、2,3日ここでゆっくりします。
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by fuji_akiyuki | 2006-10-31 01:45 | イラン

イラン映画と秋の空。@イスファハン(イラン)

今はまだ世界の半分、エスファハンにいます。
書こう、書こうと思いつつ忘れていたイランの印象を今日は思い出したので書いてみます。

こう見えても結構映画好きと自分では思っています。
そして、日本を出るちょっと前にちょっと注目していたのがイラン映画。
「赤い靴下と金魚鉢」
なんかそんなタイトルの映画があったような気がします(管理人注:正しくは「運動靴と赤い金魚」)。
お兄ちゃんが妹のためにマラソン大会か何かでがんばって、賞品(1位じゃなかったかも)の運動靴を取るために奮闘する映画。
ってことは「赤い靴下」じゃなかったかな?
じゃ、「赤い運動靴と植木鉢」?

そんなちょっと心があったかくなるような映画や、
人間の心理の奥底を抉り出すような映画
桜桃の味
これは多分あってます。
主人公は自殺願望があり、穴を掘って睡眠薬を飲んで穴に入り、死んでしまおうしているにもかかわらず、車で人を見つけては、ある仕事を頼みます。
「明日の朝あの穴に声をかけてくれ、返事があったら私を抱き起こして、なかったら穴を埋めてくれ」
と、膨大な報酬をだしに手当たりしだい声をかけていきます。
しかし声をかけられるほうもはじめは報酬欲しさに話を聞くのですが、話を聞くうちにこれは自殺の片棒を担がされるだけだと気づいてことごとく断られていきます。
そんな中に一人それを承知で引き受けてくれる男が出てきて…。

と、まあ、こんなあらすじなのですが、これから死んでしまおうとしている男にしては周囲の人間に声をかけ続けて、その仕事をやってくれる人がいなければ自殺ができないかのような行動をとるあたりが、死にたいのに死に切れないような、人間臭いところを描いた作品です。

イラン。確かにこの旅行に出てから悪い噂ばかり聞いてはいたのですが、イランに入ってみて親切な人も多く、旅行に出る前に見ていたこれらの2本のイラン映画のことも思い出して、あんな深い心理描写のできる映画監督を生み出した国なんだと思うとちょっとこのイラン人の親切さにも納得行くような気がします。

ラマダン明け、ちょっと物足りなかったけど、ラマダン中に思ったほど困らなかったし、結構自転車で走ってるときは”食べていいよ”と見逃してくれる人もいたことを思うと、やはり、ラマダンをイランで迎えてよかったのかもしれないと思う今日この頃です。

そして考えてみればそのイラン映画の本場イランに来ているではありませんか、と、いうことで「イラン映画を見に行こう!!」と思ったのですが、イラン映画を本場イランで見ればもちろんペルシャ語、英語だっておぼつかないのにペルシャ語で、しかもあんな奥の深い映画を見せられてもきっと何もわからないだろうと思い。一瞬にして断念しました。

そこで、日本に帰ったらイラン映画を見直してみようと決心した一日でした。
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by fuji_akiyuki | 2006-10-26 22:49 | イラン

世界の半分?とラマダン明け?@イスファハン(イラン)

世界の半分。見てきました。
昨日と今日。世界の半分を2周したのでこれで世界1週?

世界の半分はがんばれば10分で一周できます。あ~世界がこんなに簡単に一周できたならば…。でも、それじゃおもしろくないですね。世界は広いし、いろいろあるから面白いものです。

ところで、今日はいきなりラマダンがあけてしまいました。
みんな普通に食べてました。
昨日の夜は宿のスタッフ(英語ができます)に
ラマダンはいつ明けるの?
と訊いたら
90%明日(今日のこと)」
と言っていたから、今日がラマダン最終日だと思っていたのに街を歩くとみんな食べ歩いたりしていたので、あわてて宿のスタッフに訊いてみたら、
ラマダン終わったよ。
 
…終わったって?

別に昨日の夜はお祭り騒ぎも無かったみたいだし、今日もいたって平凡な一日、変わったことは休みの店が増えたことと、街で普通に食べてる人がいるくらい。何一つラマダン明けのフェスティバルのようなものは無かったみたいでした。

つまり。期待はずれでした。

うーん。確かにイランのラマダンは結構ゆるいし、ラマダン明けもそんなに盛り上がらないんじゃないかなとうすうすは思っていたのですが、こんなまったく何の前触れも無く、突然ラマダンが終わってるなんて…。

と、言うことで、世界の半分もラマダン明けもハテナ付です。

でも世界の半分の広場はそれなりにきれいで、ピクニックにはもってこいです。南側にあるモスクはドームのつくりが2重で音がおもしろいように反響するのも一見の価値ありです。
 
それにしてもラマダン明けは納得行きません。だいたい、月の満ち欠けならずっと前からわかってるはずなのにどうしてそれを見る人がいるんでしょう?曇りだったらどうするんでしょうか?今日はまだ新月が見えないからラマダン続行。明日も、あさっても曇りだったら。そのうち満月までラマダンやってしまうなんてことにはならなんでしょうか?

イスラムの国って使ってる暦が違うからいつも混乱します。アフリカのスワヒリ時間にも混乱させられましたが…。

それにしても私のビザはいったい何日まで有効なんでしょうか?
これが今一番の関心事です。
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by fuji_akiyuki | 2006-10-24 21:28 | イラン

世界の半分とラマダン明け。@イスファハン(イラン)

テヘランを出て2日。昨日イスファハンに到着しました。

テヘランからイスファハンまで430kmほどあります。
たったの2日で走れるはずがありません。

はい、そうです。またちょっとずるをしました。

イランでは絶対テントは張らない。もし町に辿りつけなければヒッチハイクでもして、必ずどこかに宿を取ろうと決めて走っているのですが、昨日はそれにしてもやっぱりルール違反でした。

昨日は思った以上につらい1日で、上り坂の上に向かい風がひどく、全然スピードが出ません。お昼を過ぎてまだ40kmしか走っていないなんて状態になっていました。しかも次の町まで何kmあるかも定かでなく、結局60kmほど走ったところで車を止めてイスファハンまで乗せてもらうことにしました。本当はその手前に町があるはずだったので、そこまででも良かったのですが、それだとラマダン明けにイスファハンまでこれるかどうかが微妙でした。何しろいつラマダンがあけるか、誰一人確信を持てる人がいないのです。

聞いた話を総合して、自分なりに解釈してみるとイランはちょっと変わっているらしくて、ラマダン明けは新月を見る人がいて、その人が新月を見たらラマダンが開けるのだそうで、いってみると日本の梅雨明け宣言のようなものらしく、明日あけるかあさってあけるか、まだ誰に聞いてもはっきり判らないらしいです。

というわけで、悠長に走っていて途中でラマダンがあけてしまうのは寂しいのでここまで急いで来てしまいました。それにこの近くでおなじNHKの”旅でござんす”に出演されていたやっぱり自転車旅行の方が襲われて帰国しているので無理したくなかったということもあります。
 
とにかく今は世界の半分があるという公園のある、イスファハンという町に到着しました。

でもイランのラマダンはやっぱりあまり厳しくないようで、テヘランを出てから高速を走ったのですが、高速のサービスエリアなどは結構食堂も開いていて地元の人も結構食事をしています。そしてラマダン明けもそんなに盛大にやらないといううわさもあるようです。ラマダン明け、一体に何が起こるのか、はたまた起こらないのか、その前にいつになるのか?期待と不安を持って迎えたいと思います。

それではこれから世界の半分を見に行ってきます。
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by fuji_akiyuki | 2006-10-23 19:27 | イラン

結果報告。@テヘラン(イラン)

一晩中やって  +2
でも最初3局で -100 までいって、
続く2局で    +102 と巻き返したので変動が無かったわけではない。
楽しめたのでよかった。

ちなみに国士がイーシャンテンまで行ったときが一番緊張した。
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Photo: NETSEEDS

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by fuji_akiyuki | 2006-10-20 19:11 | イラン

イランってこんな国!?@テヘラン(イラン)

今はテヘランにいます。

本当は今日テヘランを出るつもりでいたのですが、ちょっと野暮用で今日も滞在することになってしまいました。しかもきっと徹夜なので明日も出られなくなりそうです。
一昨日も徹夜でした。おとといは数え役満で勝ったからいいものの今度はどうなることやら?
そんなだめな旅行者です、私は。でもそんな予定外な事が入るのも旅の醍醐味ですよね。
そこでイランがどんな国かちょっと紹介します。

トマーム

イランのお金の単位はアラブ諸国によくあるリアル。でもリアルとは別の単位も存在します。
それがトマーム。
1ドルが大体9000リアルになります。でもこれだと0が多くなるので、使いづらいせいか一般大衆の間で広く使われるのがこのトマームという単位です。しかしこれがまた微妙で…。
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初めてネット屋さんに行った時のことでした。
一時間いくら?」と値段を訊くと
600
」  
600リアル(8円程度)?安すぎる?

しかしなかなか英語は通じないし、もしかして一分と間違っているのでは?
1分600リアル…つまり1時間36000リアル(500円程度)。これは高すぎる!!

一体どういうことなのか全然わからずそのときは早めにやめてしまいました。そしたら1時間にも満たなかったせいかお金は取られませんでした。

その後いろんな店で値段を聞くたびにどうも「0」が一個足りない値段を言われます。
10000リアルのものは1000、5000リアルのものは500とか。
そしてガイドブックをくまなく見てようやく見つけました。

 10リアル=1トマーム

つまり一般大衆の間ではこのトマームのほうをよく使うのですが、これが「0」をたったの一個除いただけになるので物によってはどっちで言ってるのか全然見当もつかずに誤解を生んで後でトラブルになることもあります。
 
トルコでも旧単位と新単位で違っていたのですが、トルコの場合は旧1000000リラが新しく1リラになったので絶対に間違えることはありませんでした。でもイランは結構混乱します。でももっと困ったのはマダガスカルの1アリアリ=5fmg(旧単位)でしたが


バイク

イランにはバイクに乗っている人が結構多いのですが、たまにこれが曲者です。バイクで後ろから抜かしていったと思ったら前のほうでなぜかスピードを落として私が追いつくのを待って、なぜか並走して
@%$^%#^%#$?
と声をかけてくる輩がいます。

どこの国でもそうですが、母国語以外を学んだことのない人間に限ってすべての人間が自分のしゃべっている母国語を理解すると信じて疑わない傾向にあるようで、いくら無視してもわからないという顔をしてもまったく懲りずに
#%$#$@$%$?
と声をかけてくるのには参っています。
だから、ペルシャ語わからんって
って日本語で言うと
えっ?なに?
みたいな事言ってきます。
本当、並走するだけでも危険なのに、走行中に集中力が切れて危ないのでやめてください。ってイラン人に言いたいです。でもどうもお金をくれとかそういった類のことを言ってるわけではないらしいのであまりいやな気持ちにはなりませんが。

ちなみにイランの車やバイクの運転マナーはかなり最悪な部類です。都市部ですが。


シュークリーム

なんか知らないけどシュークリームとかケーキ。やたらめったらうまいです。

それからこれはイランのこととは関係ないですが、最近右手の人差し指が痛いです。どうも関節炎のような感じです。しかも考えてみるとここ最近というかここ2,3ヶ月はずっと痛かったような気がします。どうしてかな?って考えるとどうしても鼻くそのほじりすぎしか思い当たらないのですが…そういえば鼻の穴も痛い。

きっとカルシウム不足だ、というわけで5日くらい前に牛乳を毎日飲もうと思い立って牛乳を買ったのですが、なぜか2日でその作戦も終わってしまいました。また再開しようかと思案している最中です。

さ、今日は夜がんばって明日はきっと一日寝て、明後日出発になるでしょう。
駄目人間だ。

そうそう、この間、自分の出ているラジオ、NHKの地球ラジオ聞いてみました。
自転車に乗っていたのですが、自転車にのりながら、フロントバックの上にラジオを置いて、ストラップを固定してアンテナを突き立てて、イヤホンを耳に突っ込んで。自転車版のカーステレオです。

そんなアフリカ人をたくさん見たけど自分もやるとは、と思いながら結構クリアーに入る音声を聞きながら寂しさを紛らわして走ってました。でも送電線の下に来ると大きな雑音が入って聞こえなくなることがわかりました。それと、車が隣を走ると時々車のタイヤが回る周期と同じような雑音が入ることもわかって面白かったです。

ラジオでは私がイランに入国したことをやっていました。そしてラマダンの愚痴を言っていること。でも最近ラマダンには慣れてきたので安心してください。相変わらずラマダンのために昼はろくなものが食えませんが。
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by fuji_akiyuki | 2006-10-19 21:37 | イラン

ラマダン中なのに。@テヘラン(イラン)

ようやくテヘランに到着しました。
で、色々書きたいこともあるのですが、とりあえず昨日あったことをまず最初に。

昨日はここテヘランから約200km離れたタ…何とかという町を出て、何とかからKarajという町まで走る予定でした。最初の何とかという町までは約110km、さらにKarajまではそこから25km、つまりKarajまで行くと今日の走行距離は約65kmとなるわけで、私としてはできればKarajまで走りたかったわけです。

Karajまで135km。でもこのくらいの距離なら何とかなるだろうという気持ちがあって走り出し、Karaj35km手前で午後3時過ぎ。イランは日本との時差が5時間30分で、日の入りがだいたい6時。これはラマダン中のムスリムの国では重要な時間になるし、なるべく日のあるうちに一日を終えたい私にしても重要。

35kmで3時間弱の時間があればまだまだ時間的には余裕。体力的にもかなり回復してきて全然いけそう。ただ。何か雲行きが怪しい。

そこから10kmナントカという町に到着。

頭の中ではこのまま行くと雨に遭うかもという不安もあり、別にここで泊まっても明日はテヘランまで90km十分1日でたどり着ける。でも明日はなるべく走る距離を少なくして早めにテヘランに着きたい。

という二つの要因で頭の中で葛藤。

このところの経験から大概悩んだ時は進むよりとどまった方が良い。
とは思ったもののあと25km。チョロっとふられたって構わないだろう。
これが悪かった。結局5kmも進まないうちにこれでもかという大雨に。しかも町は既に過ぎてしまっているので雨宿りするところは無い。

ああもうやっぱり前のナントカでとまっておけばよかった。
と、後悔しながらも雨宿りの出来る場所を探して、ずぶ濡れになりながら走っていると、隣で車が並走してムービーで私のことを取ってるバカたれがいます。もう冗談じゃないよ。こっちは苦しんでいるのに。
  
構ってる場合じゃないので雨宿り、雨宿り、と探していると屋根付き駐車場を発見。どうもどこかの工場の駐車場のようでした。そこに入り込んで雨宿りをしていると、詰め所の人が部屋を貸してくれてヒーターまで持ってきてくれました。ラマダンなのに水もくれてありがたかったです。

そこでパンとコーヒーを取って、雨がやむのを待ち、後20km、再出発です。
漕ぎだしたはいいものの…時間。5:08…距離20km…今の速度15km/h
うーん。絶対このままだと暗くなるな。

暗くなってから町に着いてホテルを探すのは心細いし、そうは言ってもイランでテントを張るのは何となく避けたい。なぜならイランで襲われた自転車乗りの話を何度か聞いているから。

どうしよう…ヒッチハイク!!!

というわけで後ろが荷台になったピックアップをターゲットにヒッチハイク開始、イランはピックアップの数も多いし、今までの経験からイランの人なら絶対に乗せてくれると思って、最初に来たピックアップにサインを出すと、なんとその車がすぐに止まってくれて、快く乗せてくれました。

ま、20kmくらいだしね。
と思っていると、運転手のおじさんが
ホテルに行くのか
この辺にホテルはある?
家に来いよ
ということでそのおじさんのうちで一夜を過ごすことになりました。

言葉も通じないのにこんな小汚い旅行者を泊めてくれるなんてそれだけでも筆舌に尽くしがたいくらいの感謝なのに夕食も出していただきました。しかもペルシャ絨毯の上で食事、就寝とかなり快適な夜を提供していただきました。

おじさんの家はおじさんと息子らしい子供と娘らしい赤ちゃんとお母さんの4人家族でした。夕飯は茄子とマメの煮込みとご飯。これがまた旨い。なぜかレストランではいつもケバブしか見つけられずに毎日同じようなものを食べていた私には本当に感激でした。

そして、今朝。
ラマダン中だからご飯はないだろうと思っていたのに…。
もし言葉が通じて聞かれればラマダン中だし、断ろうと思っていたのですが…なんと朝ごはんを出してくれたのです。

パンとヤギのチーズと胡桃、それにチャイ。これがまた絶妙でおいしいのなんのってあーた。
しかも私だけでなくおじさんも一緒に食べてくれたのが嬉しかったです。
言葉が通じないから”ラマダンだから”と断ることもできなくて、出されたらもう食べるしかありません。しかも家族がラマダンで食べていなくて私一人が食事を振舞われたならこれまたかなりつらいものでしたが、おじさんもイスラムの戒律を破って朝食に付き合ってくれました。

これには本当に涙も出んばかりの感謝の気持ちでいっぱいになりました。実はおじさんはそんなに熱心なイスラム教徒ではなくいつも食べているかもしれませんが…。とにかく感謝です。しかし、私ができたことは折り鶴2羽と手裏剣一個。紙飛行機一機でした。

なんかこううまく恩返しってできないものかと思ったのですが、アドレスを聞いても書いてもらったのはペルシャ語、はがきの一枚も出すことができません。

だからこういう善処を受けた時、もしその人本人に返せなくても誰かに返せるといいなと思っています。

今日はちょっと取り急ぎ、この辺で。
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by fuji_akiyuki | 2006-10-17 00:11 | イラン

タブリーズとファブリーズは似ている。@タブリーズ(イラン)

ゴミはゴミ箱へ、食事は廃虚へ。

ついにラマダン中のイランに入ってしまいました。

ラマダン。日の出ている間は一切物を口にしてはいけない、という日が一月続く、端から見るととんでもない期間です。そんなとんでもない期間に何をどうトチ狂ったのか私は戒律の厳しいというイランに入ってしまいました。しかも自転車で旅行してます。はい。

そう。だから辛いです。何が辛いって、飯は食えないわ、水は飲めないわで1日中死にそうになりならが我慢しなければなりません…なんてことはできるはずがないです!!

じゃあどうするか、別に私はムスリムでもないし、ムスリムにしたって、旅行者はラマダンを免除されているのだから堂々と飲み食いすれば、って、これもできません。

周りはおなかを空かせているのに、そんな人たちの前で私だけ調子に乗って飲み食いすればそれは喧嘩になるでしょう、何しろ周りは空腹で気が立っているはずなので。しかもレストランやら食堂といった類のものはすべて閉まっているし。

じゃあ、解決策は?

そう、隠れて飲み食いすれば良いのです。と、いうわけで、隠れ場所を探す毎日です。
で、どこがだれにも見られずに済むかというと四日間の経験から候補は2つ。道路の下(昔、ナミビアでテントを張るときにもよく利用した大雨の時に水を道路の反対側に逃すための水路)と路肩に捨て去られた廃虚が一番適してるということに気が付きました。

しかし、 疲れた時にこれを探さなければならないのがいちいち悩みの種。イラン初日は持っていた水とビスケットで頑張ったから町をスルーして誰もいない所で道路の下に潜り込めばOKでしたが、人間つかれると甘いものよりも塩っぱいものが食べたくてしょうがなくなってきます。いや、それは私が自転車で尋常ならざる汗をかいて塩分を消耗しているからかもしれませんが、とにかくビスケットと水にはすぐに飽きて、というよりむしろお腹も空いているのですが、ビスケットを食べるなんて想像しただけでも吐き気を催す感じがして、どうしても塩っぱいものを欲してしまいます。

でも、塩っぱいものってなかなか持ち運びに便利なものがなくて、ここ三日間お昼はポテトチップ。しかも疲れておなかが空いてから町で買って、すきっ腹を抱えたまま何kmか走って廃虚か道路のしたの排水口を見つけなければなりません。もう二度手間だし、町についても休めないし、折角お昼のポテトチップを買ったのにそこから町が続くと食べられないからイライラするし、ゴミはゴミ箱に捨てるということを今回の旅では一応ルールとしているので、廃虚にはゴミ箱なんてあるはずもないので食べたあとの袋とか、持って帰らなければならないし。本当に面倒です。


お前ら喰ってんじゃん。

ところがです。ひもじいムスリムの皆さんに自分だけが食べてるところを見せつけたら悪いと思って、こんなに大変な思いをしながら隠れて食べていたのにです、ところが、ここ四日間連続で宿に着く度に宿の奥にあるレストランで食ったり飲んだりしている輩をゴロゴロ見てしまいました。

どういうこと?

ムスリムでラマダンが免除されるのは病人と妊婦と旅行者と子供くらいのものと思っていたのですが、どう見ても健康そのものの大の大人の男がもうバクバク食ってました。

まあ、あまり敬虔でない人もいるってことでしょうけど、何で旅行者でムスリムでもない私がこんなに苦労をしているのに、ちょっと自分は隠れる場所があるからって楽して食ってられる人がいるんだと思うとちょっと理不尽だなと思ってしまいます。

他にも長ズボンを履かなければならないなど、面倒なルールがいっぱいでちょっとやっかいな宗教だなとは思いますが、イランは今のところ思っていたほど悪い印象はありません。

それどころか最初にイミグレでいろいろ案内してくれたおじさんは親切だったし、一昨日は宿にたどり着けずに道路脇のレストランで寝かせてもらったのですが、ここのレストランの人がいい人で、ついた当時はまだラマダンが開けてなかったにもかかわらず水やチャイを用意してくれました。しかもここの人は一切水もチャイも口にしないのに。

私も習ってラマダンが開けるまではと彼らの前では我慢していたのですが、何故かあとから来たトラックの運転手らしき人はまだラマダンも開けてないというのにお構いなしにバクバク食べてましたけど。


青と緑

久しぶりに走って気が付いたことがあります。

一つは相当体力が落ちてしまったということ。
一昨日は120km走ったのですが、そのおかげで足ががたがた、昨日は130km走ってここまで来る予定でしたが昨日朝起きてみるとそんなの全然無理でした。で、昨日はたったの60km今日70km走ってここまでやって来ました。 うーん、このままだと30日でイランを通り抜けるのは難しいかもしれません。

そしてもう一つ。
一般道は緑で、高速は青。

大概の国ではそうなっているのですが、でも日本は逆で、実はトルコがやっぱり日本と同じで逆です。どうでも良いことですが、道路にある案内板みたいなものの話です。左折するとどこ方面に向かいますよとか、真っ直ぐだとどこどこですよとか。自転車に乗っているともちろん一般道が多いので、緑の看板を見ていることが多いのですが、トルコに入った時にそれが青くなってちょっと「あれっ、高速乗っちゃったかな?」って思ったもので。でも何で日本も逆なのかが疑問です。
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ただ今タブリーズ。ちょっと消臭スプレーのファブリーズに似てますよね。
4日目。ビザはあと26日。
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by fuji_akiyuki | 2006-10-10 21:33 | イラン

明日、トルコ脱出予定。@ドゥバヤズィット(トルコ)

一昨日の夜行に乗ってアンカラを脱出昨日、"D"から始まるイランの国境まで35kmの町、Dナントカ(管理人注:おそらくDogubayazit?)に着きました。
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Photo: Anatolia

アンカラからDナントカまで、歩き方には19時間と書いてあったのに17時間弱で着いてしまい、危うく乗り過ごしてしまうところでした。といってもここが終点だからどちらにしても助かったのですが。

バスはアンカラを19時に出発予定だったのに、18時40分位にアンカラのバスターミナルに入ってきたバスは乗務員が「飯食ってくる」と言っていきなり行方不明。まあ、この時間にラマダン明けのアザーンがなるため、それまですきっ腹を抱えていた乗務員もここで食べておかないと食いっぱぐれるってことでしょう。
実際は20時近くに出発。 19時間と計算すると次の日の午後3時くらいにつくのかなと最初思っていたのですが、道が悪くて徐行したり、途中に止まる休憩も思いの外長く感じたのでこれはきっと遅れるなと確信するようになりました。

しかも バスの中が寒い。摂氏7度。ちょっと待ってよ。みんなオーバーコートとか着て温かそうなのに、私はTシャツに薄手の長袖シャツ1枚。凍えそうになって、体育座りで、一生懸命足を体にひっつけて何とか体温の保存に務めているとやさしい乗務員が
「寒いか?」
と声をかけてきてくれた。
「うん、寒い」
「そうか。」

ちょっと待て、「そうか。 」じゃないだろう。 何で暖房入れないんだよ。
ということで朝までバスの中で冷凍マグロにならないように寒さと死闘を繰り広げていました。

朝、ようやく温かくなってきて今度はウトウトとし始めます。さすがラマダン中。朝になるとコーヒーのサービスもない様子。で、どうせ着くのは早くても3時、と高をくくってゆっくり寝ているとなんと12時前にDナントカの文字を店の看板やどうも公共機関の建物っぽいところの門などにチラチラと目に付くようになります。

「これはもしやDナントカって所についたのでは?」

と思って、やさしい声をかけてくれた乗務員に聞いてみると
「そうだ」と言う。

何と早いお着きで。

このDナントカという町。イスタンブールやアンカラに比べて厳しくラマダンをやっているようで、なかなか開いているレストランが見つかりません。外を歩いていても全く人が者を食べたり飲んだりしているところは見えません。じゃあ、みんなラマダンをしているのかというと、そうでもないらしく、レストランならば2階席で、ホテルのロビーなどでも食べ物をほうばる人を発見しました。でもやっぱりイランが近いせいか厳しくなった感じはあります。2階席のないレストランは内側から新聞紙などが貼られ、多分閉店しています。

夜から私は何も食べていなかったので昼間に開いているレストランを見付けて2階に上がり食事を取りました。イランに入ったらこれも出来なくなりそうなので気をつけなければなりません。

ところでこの町Dナントカは思った以上にネット屋さんだらけで、びっくりです。初めはアンカラを出たらもうしばらくネットはできないかもなと思いながらアンカラを出る時にブログを更新しておいたのですが、ここに来たら一軒ネット屋さんを見つけてその2つとなりと向かいにネット屋さんがあって、さらにその隣がネット屋さんでって感じでネット屋さんだらけです。

というわけで、今回がトルコ最後の更新になるでしょう。明日はイランに向かって走る予定です。今のところ'''

あー、久しぶりに自転車乗らなきゃならないんだー、嫌だなあ(ちょっと本音)。
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by fuji_akiyuki | 2006-10-06 19:06 | トルコ

トルコ脱出もあと少し@アンカラ(トルコ)

今、アンカラのバスターミナルにいます。
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昨日までにイランとパキスタンのビザを手に入れたので
これでようやくアンカラでやることも終わり、トルコもほぼ終わりです。
これからトルコの東の方のイランとの国境付近の町までバスでワープです。
最近全然自転車に乗ってなかったのでここまで走ってくるだけでもなんかちょっと疲れました。
でもこれからは本気で走ります。
なんてったて ラマダン中のイランなもので。
いろいろあったけどまあ全体的に見てトルコは面白かったです。
でも見てないところもあるのでいつかそのうちヨーロッパと合わせてもう一度旅してみたいなと思っている今日このごろです。

あーまだ手首の手錠の跡がしびれてます。

バスターミナルにあるネット屋さん。日本語が打てません。でも日本語変換サイトなるものを教えてもらって試しに使って打っています。世の中は便利になってきていますね。
私のブログからリンクが張っています。もし興味のある方は覗いてみては。
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by fuji_akiyuki | 2006-10-04 23:03 | トルコ