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NOと言えないドイツ人。クリ坊

今日はこの間チラッと出てきた巻き込まれ系、事なかれ主義のクリ坊について書きます。

彼は23歳。カトマンズからダッカに飛んできたどこにでも居る普通のパッカーでした。
 
 普通のパッカーがとまるにはちょっと高いダッカの宿でしたが、なんとも彼がバングラディッシュのビザを取る際に宿の予約が必要だということで、ちょっと高めだけど、ネットで予約のできる宿ということで、その宿に来たのだそうです。

 クリ坊としてはそこに一泊して、すぐ町の中心の安宿に移動する予定だったそうですが、そこはNOと言えない彼。宿のスタッフの青年の家に誘ってみると
「うーん、じゃ、行ってみる」
みたいな感じで、クリ坊も田舎ツアーに拉致されてしまったのでした。

 そして、翌朝、多分クリ坊の予定では宿を変えるはずの日。私とMさんとクリ坊は宿のスタッフのディボックという青年の実家に遊びに行くことになったのです。

 
 バスを降りて、ディボックの実家に向かうリクシャーを降りるとき、はじめ
「50タカ」
といっていたリクシャーの運転手に50タカを渡すと今度は
「60タカ」と言い出しました。
 そのとき、前回も書いたようにバスターミナルまで、タクシーだったり、ディボックがタクシー代もバス代もまったく交渉しようとしないことにちょっとずつ腹を立てていた私とMさんは、ひと悶着あろうが絶対に払うもんかという態度をとり、早々にその場を立ち去ろうとしたのですが、クリ坊がついてきません。
 後ろを見ると事なかれ主義のクリ坊がしぶしぶ不足の10タカを払っているところでした。

 そのころから、ああ、この人はいやと言えないんだなぁ、という印象を持ちました。

 どこもそうですが、村に行くとたいてい外人が珍しいせいか、大概、村中引き回しの刑にあって、根掘り葉掘り質問が飛んできます。
 その村でも矢継ぎ早に質問が飛んでくるのですが、もうわけのわからない質問やちょっと個人的な質問、答えるとややこしくなりそうな質問に対してはわたしとMさんはあまり取り合わないようにしていたのですが、クリ坊は一生懸命答えようとするので、質問はすべてクリ坊に集中し始め、私とMさんはクリ坊を陰で、外務省残務処理班とひそかに呼んでいました。

 村の滞在も1泊の予定だったのが、なぜか2泊になり、ダッカに帰って、夕飯を食べに行ったときもクリ坊はベジタブルカレーを頼んだのに出てきたのはどう見てもカレーとはまったく違う食べ物、しかも激辛。
しかし、彼は笑って、
「これカレーじゃないよね。しかも辛すぎて食べられない」
というだけで、起こって店に抗議したのは結局私とMさんでした。

 翌日。
 わたしとMさんはオールドダッカに遊びに行くつもりで、町に出ようとしていたのですが、クリ坊はクリ坊で郵便物を出すために大きなダンボールを抱えて、町へ、郵便局に行ったら一緒にオールドダッカでも歩こうってことになりました。
荷物が大きいためにクリ坊もちで、タクシーで行くことになりました。ラッキーです。

 ところが、その日、土曜日で、散々探した挙句郵便局は休み。大きな荷物を抱えたまま町を歩くわけにも行かず、クリ坊はほとほと困り果てていたのですが、とりあえず食事でもしようと歩いていると旅行代理店に前ANAの看板が・・・
わたしとMさんが
「あーANAがある」
なんて話をしていると何を勘違いしたのか、クリ坊、そこに日本人でも居ると思ったらしく、
「きっとここなら荷物預かってくれるよね。」
といって、いきなりその旅行代理店に駆け込む始末。

 もう絶対無理だよ。なんて思っていると案の定
「だめだめ、そんなことはしないよ。」
とにべもなく断れてしまいました。

 しかし、そのときに奥から偉そうなおじさんが出てきて、
「何かあったのか?」
 見たいに声をかけてきました。そのおじさん、大の日本贔屓らしく、日本人の私とMさんをみるなり声をかけてきたようでしたが、そのおじさんのおかげで、何とか明日まで、荷物を預かってもらう約束をしてもらいました。
 さらにそのおじさんがお勧めレストランの場所も教えてくれたのですが、よく説明がわからず、困っている私たちを見て、そのレストランのスタッフを電話で呼びつけて連れて行くように行ってくれました。

 で、レストランのスタッフについて歩いているときにダッカで働いているという日本人に呼び止められて、これから行くレストランはバカっ高いと教えられ、その日本人の勧めで、近くのローカルレストランに一緒に行くことになりました。

 このあたり、クリ坊には日本語の会話が多いため彼にとってはよくわからずことが進み、いつの間にかレストランに連行されていることになっていたようです。

 お昼の後、スーパーマーケットに連れて行ってもらい、最後に大きなショッピングモールに行くオートリクシャーを捕まえてくれて、その日本人とは別れました。

 しかし、そのオートリクシャーも怠慢で、ぜんぜんショッピングモールから遠いところで、私たちを下ろしてしまいました。
  そこで、地元の人に道を聞いたのですが、用事が済んでもしつこく話しかけてくる人だったので、私とMさんはいつもどおり適当にあしらっていたのですが、また、まともに対応してしまうクリ坊。結局ショッピングモールまでついてこられて、お金をねだられてました。

 翌日。私たちと一緒に居ることに懲りたのか、突如宿をチェックアウトすると言い出したのですが、今度は宿の支払いで、ディボックの実家に行って、泊まっていなかった2泊分も払えといわれたらしく、私たちのところに来て、
「田舎に行ってたときも同じ位するんだね。」
と、よくわけのわからない言い方で、私たちに助けを求めてきました。

 お前自分でそんなのちゃんと解決しろよー

 と思いながら私とMさんが抗議をして、何とかその分の宿代はなしにしてもらい、彼はどこぞへと消えていってしまったのでした。

 クリ坊、今どこで何してるのかな?
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by fuji_akiyuki | 2007-02-21 16:23 | インド2

あんたが好きじゃー@ダッカ(バングラデシュ)

世界一人口密度が高く、空気汚染の激しい国バングラデシュ。
首都のダッカ。リクシャーの数が半端じゃありません。
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一家に一台はリクシャーを持っているんじゃないかという勢い。道路はリクシャーで溢れ返っています。そのくせ、オートリクシャーもバスもタクシーも大量に存在して、すべてが競合して、道路はほとんど隙間なく埋め尽くされ、いつでも渋滞しています。そして、大量にリクシャーがいるおかげで、オートリクシャーもバスもタクシーもリクシャーの速度でしか動けなかったりして。 

うーん。絶対に需要と供給がうまくいってないのではないだろうか?
いらん心配の尽きない町です。

そんなダッカで、私は友人の伝で、町から10kmほど離れた空港近くの日本人の経営する宿に招待という形で厄介になっています。そこはちょっと高めの宿ですが、とても綺麗で、インターネットも完備、書く言う今もそこから日記の更新をしています。

ちょっとだけ宣伝をすると経営者の方のご好意で、私のこのブログの右のところにあるbanglarika@hotmail.comに直接予約を申し込んで、私のブログを見たといってくれると割引をしていただけるそうです。
 
初めてダッカに来たときはもう暗くなっていて、何とか宿にたどり着くために住所だけを頼りに回りの人に聞きまくってバスに乗り、バスの中では乗客のみんなが
「大丈夫だ、降りるときは教えてやる。」と、みんな親切。

しかし、その日は事情がちょっと複雑でした。
なんかのお祭りで、いつも慢性渋滞気味の道路がさらに驚異的な込み具合になり、いつも宿のあるエリアまで行くはずのバスが「今日は道路状況によっていかないかもしれない。このバスがそこまで行かないときは乗換えだ。」
と言われる始末。
「500m先まで行けばわかる」
その500mで15分もかかり、
「あぁこれで乗換えだったらへこむなぁ。」と思っていましたが、幸運にも
「大丈夫、このバスがそこまで行く。」ということになったらしく、ほっとしたのもつかの間、私のことを穴の開くほど見ている女性がいました。

バスの中はちょっと変則的な座席の配置で、前を向いている私の座席の斜め前方になぜか後ろを向いて座る座席がありました。そこに座っていた女性が、なぜか私の顔をじっと見つめています。さっきこのバスが宿のエリアまで行くことがわかったときにほかの乗客や乗務員と一緒に私を励ましてくれた女性だったのですが、なぜかその後もずっと私の顔を見ています。

そして、目が合うたびに胸をたたいて、「私に任せておきなさい、私が連れて行ってあげるから」というしぐさをします。それはありがたいし、頼もしいのですが、なんか変です、気味が悪いくらい私の顔を凝視します。

そして、バスが宿のあるエリアに着くと、
「ここでおりなさい」と促す乗客と乗務員と一緒になって私を降りるように促して、彼女もそこで降りました。
そして、私から宿の住所と電話番号を書いたメモをひったくると
「私が連れて行ってあげる」という仕草をして、リクシャーを一台捕まえて、住所だけではどこだかわからない宿まで、私と一緒にリクシャーに乗り込んで、所々で人に聞きながら宿までエスコートしてくれました。

彼女はまったく英語がわかりませんでした。そして宿のまえで「ありがとう」と言って、乗ってきたリクシャーにお金を渡してその女性を家まで送るようにしてもらおうとしたのですが、その女性は宿の中に一緒に入ってきてしまいました。まあ、宿には私を招待してくれた日本人もいるはずだし、何とかしてもらえるだろうと思ったのですが、残念ながらその人(Tさん)は外出中。

コミュニケーションも満足に取れぬまま、取り合えずコーヒーを飲んでもらって、Tさんを待つことにしたのですが、それが彼女には良く伝わらなかったらしく、私たちもどうしてよいのかわからなくて、戸惑っている様子を見てか、そんな空気を感じ取って居心地が悪かったのか、悲しそうな顔をして、帰ると言い出しました。

私としてもここまで連れてきてくれたお礼くらいはしたかったのですが、取り合えず、大通りまで送っていって、タクシーにでも乗せてあげようと思って、彼女を追って外に出ると、どうもその女性に気に入られてしまっていたらしく。
「一緒に家まで行こう。」
という仕草をして、手を引かれ、なかなか開放してもらえませんでした。

なるほど、それでバスのなかであんなに穴の開くほど私の顔を見ていたわけだとわかりました。多分私より若いのですが、住んでいるところは大使館街、超高級な地域だそうです。でも多分、そのあたりで住み込みで働いているお手伝いさんだったようです。ちょっと疲れた顔をしていて、私より年をとってさえ見えました。


宿に帰って、しばらくすると経営者のTさんが戻ってきて、部屋に案内され、夕食をご馳走になり、手厚い招待を受けて、翌日、スタッフの一人、サイフルさんをガイドにつけてくれて、市内観光にいくことになりました。
「ガイド代はいいけど、この子の交通費とかは持ってやってくれる?」とTさん。
そのくらいお安い御用とガイドをお願いしたのですが…。

町まで10km。最初は町の手前の国会議事堂に連れて行ってくれることになったのですが、バスもあるのにサイフルさん、のっけからタクシーに乗ろうとします。
「バスはないの?」
というと、次はオートリクシャー。
お金を出すのは私。
「だからバスは?」
しつこく言って初めて、バスのチケットを買いました。

昨日は町の中心から10タカ(約20円)できたのにその半分くらいの距離なのに1人20タカ。
???
なぜかエアコンつきのバス。まあ、タクシーとかに比べればぜんぜん安いですけどね。

Tさんのお勧めは国会議事堂とオールドダッカ。サイフルさんもそこに連れて行くように言われていました。そして、最初は国会議事堂。でも次は…巨大ショッピングモール。しかもバスではなくなぜか高いオートリクシャー。出すのは私。

巨大ショッピングモール。お腹がすいたので、フードコートでお昼?ちょっとローカルフードが食べたかったんだけどな。ま、適当に50タカのチャーハンみたいなやつとチャイを頼むとサイフルさん、何も言わずに70タカのビリアニとチャイ、勝手にミネラルウォーター。
出すのは誰…???

食事が終わって、請求書を見たサイフルさん。
「195タカ!」
当然私が出すんですよね。サイフルさん。あなたTさんに「藤君は貧乏だからお昼は安いところに連れて行ってあげて。」って言われてましたよね?

ちょっとカチン。

食後のデザートにソフトクリーム。40タカ、高いのもあって、サイフルさんには申し訳ないけど、ちょっと頭にもきていたので、自分の分だけ。その店は先に払って、レシートをもらってそれと引き換えにソフトクリームをもらう形式でした。
 
確かに頼んだのは1つ、払ったのも1つ分だったのですが、店のほうで勘違いして、2つソフトクリームを作ってしまいました。2つ目のソフトクリームを受け取ってしまったサイフルさん。どうなっているのか聞きもせずいきなり食べはじめ、間違いに気がついた店員に
「あ、払ったのは1つ分だ、二つ目の金を払え。」と言われたらしく、私に
「40タカ!」
これも俺?なにそれ。バッカじゃないの?
確かに二人いて、頼んだのは1つだからちょっと不自然かもしれないけど、ちゃんと注文を聞いて、1つ分のソフトクリームのお金を受け取って、レシートまで出したのに間違えて2つ作ったのは店側の間違い。それを疑問にも思わず、いきなり受け取って食っちまった、あんたもあんただよ。サイフルさん。
ということで、絶対払いません。
「嫌!!」
というと、しぶしぶサイフルさん、自分の財布から40タカを払ってました。

一番安いローカルのお店なら40タカもあれば2回食事が出来るくらいの値段ですよね。サイフルさん。たまには払う人の気持ちも考えてみましょう。どうも自分がそういうちょっと高めのお店で食べたかったから連れてこられたような気持ちでした。

次の目的地は、
「オールドダッカに行きたい。」と私。
「イヤーあそこは人が多くて、ごちゃごちゃしててよくない。」とサイフルさん。
ちょっと待て~お前そこに連れて行くようにTさんにいわれてたんだろ~!?

だめだ。この人に何を言っても…とりあえず買いたいものがあったからマーケットに連れて行ってもらうことに。そしてまたオートリクシャー。バスはないのか?と聞くと絶対にないと返ってくるし。

オートリクシャーはメーターで走ります。マーケットに着いたとき、メーターは40いくらかを指していました。サイフルさん、運転手に値段を聞いて、
「60タカ!」
ちょっと待て。何でお前がオートリクシャーのボッタクリの片棒を担ぐんだ~と突っ込みを入れたくなったのですが、これ以上険悪なムードになるのも面倒だったので払ってしまい。最後はマーケットから宿まで、ぜんぜん長い距離を走ったのですが、
「70タカ!」
ま、妥当でしょうか。疲れた市内観光でした。でももうちょっと、こっちの気持ちも考えてくれればなって、ねえ、サイフルさん?

宿に帰るとTさんに軽い気持ちで、「藤君、ちょっとバングラディッシュの田舎とかいってみたくない?」

そんなに長くない滞在予定で、翌日、インドで知り合った、友達が来る予定になっていたこともあって、即答できずに「興味はありますけど…」と生返事をしたこともいけなかったのですが。

Tさんスタッフに「藤君、田舎に行ってみたいみたいだけど、誰かの実家に連れて行ってあげれば?」もうスタッフは大喜び、まだ行くとは言ってないのに誰の実家に連れて行くかで盛り上がり、いつの間にかディボックという少年にも見える、青年の家が近くていいだろうということになり、ディボックももうその気になっちゃって・・・彼にしてみれば外人を故郷につれて帰れるし、休暇ももらえるし、しかもただで帰郷できるとあって、どうしても私を連れて行きたいらしく。なんとも、巻き込まれ系のバングラディッシュ滞在になりそうな予感です。
「明日何時に行く?」もう完全に行くつもりです。

このままでは大変と思い、とりあえず、
「明日は友達が来るから、その人と相談してからね。」というと、
「じゃあ、あさってか?」
なんかもうだめそうです。田舎行きは半分決定です。

翌日、午後5時ごろ、インドで出会った女性ライダーのMさん到着。
早速「明日からスタッフの1人、ディボックの田舎に招待されて見ない?」
と、今度はこっちが巻き込んでみると、Mさん二つ返事で、
「面白そうだね。いってみよう。」
ま、1人じゃないし、それなら場も持たせられるだろうとちょっとほっとしながらも田舎行き決定。

同じ日。夜、予約していたお客さんが来るからとTさんが空港まで出迎えに行きました。そして戻ってきたのが、一抱えもあるゆで卵のでっかい袋を抱えたTさんと、超巻き込まれ系キャラのドイツ人クリストフ(その後わたしとMさんから「クリ坊」と呼ばれるようになります。)。
「Tさん、その卵どうしたんですか?」
「空港で子供が売ってたとよ、(Tさんは長崎の人です)あんまりかわいそうになって全部買うてきてしもうたわ。さ、みんなで食べよう。」って涙ながらにゆで卵をみんなに勧めます。
全部で50個くらいあったゆで卵をみんなで食べながら、ディボックがクリ坊を指しながら
「明日この人も来るのか?」と私に聞きます。

もちろん、クリ坊とはその場であったまだ初対面、そして、私とMさんは明日ディボックの実家に行くことは本人も承知していますが、こちらも招待される側、どうしてそれなのにディボックに無断で勝手にクリ坊を誘うはずも無く、当然。

「知らないよ。ディボックが誘いたいなら君が誘ってみれば?」とディボックにいうと、ディボックは恐る恐る、クルクルの薄い茶色の髪の白い肌のクリ坊に
「明日、僕の実家に行ってみないか?」というようなことを下手な英語で誘い出します。
英語も下手だけど、その気があることがわかったので、周りにいた私たちが説明するとさすがは超巻き込まれ系のクリ坊。
「OK,Why not?」と、これまた二つ返事。そして、バングラディッシュ人のディボックとドイツ人のクリ坊と日本人の私とMさん、4人で、1泊2日のバングラディッシュ田舎のたびへ出かけることになりました。
 
 
ディボックの話ではダッカから彼の実家までバスで4時間。
9時ごろ出ようなんて話をしていたのですが、結局宿を出たのは10時半。バスターミナルまで、やっぱり強制的に選択肢なしのタクシー。タクシーはメーター制。安心して乗ると、
バスターミナルに着いたときはメーターは186を指していたのですが、
運転手は「200!!」
何でそうセコく取ろうとするわけ、ディボック、あんたもあんただよ、うちらはあんたの財布じゃないんだから、確かにあんたの交通費は出すけど、こういうのベンガル語でちゃんと交渉してくれよ。って私とMさんは思いながら、タクシーにはきっかり186タカ払ったわけです。

ディボック1人がベンガル語を巧みに操るわけで、私たちからすればうまく交渉してくれて正当な、もしくは現地人の価格でことが進むことを期待していたのですが、どうも彼は交渉というわずらわしいことをせず、バスよりもタクシーとか、楽な交通機関を選び、ただただ、言われた値段を私たちに通訳して、なんかボッタクリの片棒を同行させているような不信感を抱き始めました。
 
4時間って行ってたバスは6時間くらいかかって、結局ディボックの村の近くのバスターミナルに着いた時には暗くなって、みんなで大八車に自転車がついたようなリクシャーをチャーターして、走ること15分。大雨で一時避難。
1時間弱くらいで雨脚も弱まり、さらにまた15分。
ディボックの村から川を一本挟んだところでリクシャーを降り、リクシャーの運転手が
「50タカ」というので、50タカを払うとなにやらリクシャーの運転手がディボックに言い出して、ディボックが
「あと10タカ」
何でそうなるんだよ。バッカじゃないの?冗談じゃない。何でさっき50って言ってたのが高くなるの、しかも何でディボックお前はまったく交渉しないの?あなたの担当でしょうそういうの?
ということで、私とMさんはまったく無視。さっさと行ってしまおうとしたのですが…。
 
クリ坊は?
 
そう、後ろを振り返ると超巻き込まれ系、事なかれ主義のクリ坊がその10タカを払っていました。このあたりからクリ坊のキャラクターが判りだしてきたのです。


「片道にこんなに時間がかかるんじゃ明日すぐ帰ることになりそうだね。」
私とMさんはそんな話をしながらディボックの村に到着しました。ディボックの村にはほとんど英語をしゃべれる人もおらず、頼り?のディボックも全然会話が成り立つほどの英語力を持ち合わせていません。

・・・・困った・・・・

ま、なんとなく予測は出来た事態ですが、

それでも村の人やディボックの家族は笑顔で迎えてくれて、おいしい食事も用意してくれました。しかも、やっぱりこんな小さな村にいきなり外人が3人も来るとそれだけで一大事なのでしょう。人がたくさん集まりだします。中にはちょっとだけ変な英語をしゃべる人もいます。

・・・でも・・・・

そういう人に限って答えるのに困る質問を浴びせてきます。

 何でバングラディッシュに来たんだ?
 何でこの村に来たんだ?
 職業はなに?
 日本ではサラリーはいくらだ?
 年はいくつだ?
 結婚しているのか?
 ガールフレンドはいるのか?
 いつ結婚するのか?
 バングラディッシュはどうだ?
 
いくつかは初対面の人に向けるには適さない質問だし、いくつかは英語で答えるのすら難しいのに、聞いてる本人の英語力も怪しいもので、こういった質問に1つずつ答えていくことに非常に煩わしさを感じることもありながら、普段なら何とか答えていくのですが、今日は人のいいクリ坊がいたので、そういう煩わしい質問に一つ一つ丁寧に答えてくれます。

自然と質問はクリ坊に集中するようになり、私とMさんは適当に笑顔を作ったり、鶴を折ってみたり、ちょっと歌を歌ってみたり。楽しい部分だけいいとこどりの田舎訪問の夕べとなりました。
 残念なのは遅く着いて、明日の朝には発ってしまうためあんまり村を見て歩くことが出来ないことでした。
 
翌朝、ディボックが私たちを起こしてくれて、朝食を摂ります。
「今日は村を紹介するよ。」
時間を心配しつつ、ありがとう、どうせ小さい村だし、小一時間も歩けば村の見学も終わるのだろう。位に思ってました。

朝食が終わって、ディボックの後を歩いていると。
「今日帰るのか?」とディボックが残念そうに訊いてきます。
「うん、村をちょっと見て回ったら帰ろうよ。」と、私。
「明日帰ろう。」
「でもホテルには今日帰るって言ってあるし。」
「大丈夫、もうホテルには連絡済だし、もう今日のチケットも買えない。」
お前最初っからそのつもりだったろう…そんなところばっかり手回しがいいんだから。

と、そんなこんなもあり、いろいろ巻き込まれて、ついついバングラディッシュ滞在が伸びてしまったわけです。

でもその日はとりわけ面白い一日になりました。

その日はちょっとだけ英語を話す大人は大体クリ坊に任せて、私とMさんは子供と遊んでいました。バトミントンをやったり、子供両手を持って持ち上げてあげたり、そんなことで、とても幸せそうな子供たちを見ているとこっちも幸せになります。

村を歩きながら見学をしていたときのことです。
この村はバングラディッシュでは珍しく、クリスチャンの村で、木とバナナかやしの葉で作った檻に入れられた豚がいました。
「ああ、豚がいるよ。」と喜んで見に行こうとしたときです。
一緒に歩いていた7,8歳くらいの女の子が突然。
「噛むでー」といいました。
「は、この子今『噛むでー』って言ったよね。」と私、
「豚って噛むの?」Mさん、
「いやいやそうじゃなくて、なぜ日本語、しかも関西弁?」
「あ、いま『噛むでー』って言ったわこの子。」

よくよく聞いてみるとこのベンガル語、ちょっと日本語の発音に似ているようで、時々日本語に聞こえます。それに気がついてから、いろいろ村の人にしゃべってもらっては
「あ、今、『馬鹿ねー』って言った、」とか、
「今のは『コラー!!』だった。」なんて、そんな日本語を集めるようになってきました。
もちろんドイツ人のクリ坊にはチンプンカンプン。

そしてその夜。
夕食のときに意味も通じないのにいろいろベンガル語で声をかけるおじさんが、一言言った言葉。

「あんたが好きじゃー」

告白されてしまいました。
意味?わかりません。
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by fuji_akiyuki | 2007-02-12 02:19 | バングラディッシュ

国境越え。@ダッカ(バングラデシュ)

初めてバスでの国境越えです。

緊張しました。
しかし、かなりしっかりして驚きました。

バスは国境まで行くものと国境からダッカまで行くものは別のバスで、もたもたしていると国境からのバスに置いてかれやしないだろうかとか、預けた荷物はどうなるのだろか。

だいたい、バス会社のスタッフは乗り換えのとき、どうやって自分のバスの乗客を見分けるのだろうかとか、もう心配の種はつきませんでした。

しかし、さすがはアジアです。スタッフは丁寧で、バスを降りてからどうすればよいかその場その場で教えてくれて、インド側で、胸にそれとわかるようにバス会社のシールを貼ってくれました。 おかげでバングラディッシュ側でもすぐに私がバスの乗客であることがわかり、預けた荷物もすべてが滞りなくスムーズに進みました。 でもなぜか自転車のときより時間はかかったような気がしましたが。
 
とにかく何とかバングラデシュの首都ダッカに着きました。
バスは快適で、朝食もお菓子も出ましたが、全部で12時間かかり、バスを降りてから目的の宿まで、2時間くらいかかりました。何かのお祭りがあって、道が相当混んでいたようです。

とにかく無事に到着。これから街を見て回ろうかと考えています。
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by fuji_akiyuki | 2007-02-05 15:35 | バングラディッシュ