人気ブログランキング | 話題のタグを見る

デスロード

ボリビアの首都、ラパスに到着しました。
実は、ボリビアの首都はラパスじゃなくて、スクレだっていう話もありますが・・・

 とりあえず、ラパスにいます。

 で、このラパスから、デスロードツアーというツアーが出ています。
どんなツアーかというと、ラパスから100kmほど離れたコロイコという町まで、“下り坂だけ”自転車で走るという、俗に言うダウンヒル、自転車乗りから言わせてもらえば超ヘナチョコツアーなんですが、デスロードなんてたいそうな名前が付いていると、ちょっと気になってしまいます。
話によると、未舗装の旧道をくだり、年に数人だか、月に数人だかが、がけ下に転落して、死亡するという恐ろしいツアーで、世界で最も恐ろしい道、デスロードと付けられたのだとか何とか・・・
まあ、行ってみなければ分かりません、という訳で、ちょっと参加してきました。

今回は権兵衛ではなく、ディスクブレーキを搭載した、ツアー会社のレンタルサイクルを借りることにしました。
ツアーはラパスを出て、峠の上まで、バンに自転車を載せて、上っていきます。
峠は4800mで、バンを降りると、いきなり冷気にさらされるので、かなり寒く感じます。
ツアー会社のほうで用意してくれた、フルフェイスのヘルメット、ゴーグル、グローブ、レインウェア上下、リフレクターのついた、工事現場のおじさんが着るようなベストを装着して、ダウンヒル開始。

 でも、これが、ものすごく怖い。乗りなれないマウンテンバイクの上に、フルフェイスのヘルメットと、ゴーグルが与える閉塞感が異様に怖くて、なかなか最初は思うように下れませんでした。
 初めて乗る自転車でも、音を聞いたり、漕いだときのレスポンスを確かめたりするとだんだん安心できるのですが、フルフェイスのヘルメットと、ゴーグルが聴覚も鈍らせて、視界も狭められて、自転車の調子が分からなくて怖くて賞がありませんでした。
結局、ゴーグルはやめて、首に引っ掛けておくだけにしてから、かなり楽になりました。

 しばらく舗装路を走ると、8kmほど上るというので、また、バンで搬送されます。そして、旧道に入ったところで、ダウンヒル再開。
自転車の調子も掴んでくると、結構これが楽しい。
確かに断崖絶壁でしたが、殆ど車が通らないということで、対向車を心配することもなく、そして、路面状態はかなり良くて、小石、砂利は多少あるものの、路面は締まってほぼフラット、凸凹も少なく、かなり走りやすいダートだったので、ドンドンスピードが出ます。
さすがにディスクブレーキ、荷物も無かったのでブレーキの利きもよく、スピードを出しても、ブレーキが信頼できるので、安心してスピードが出せました。

自分自身も、これは結構出てるなと思っているのに、抜いて行く人もいるので、ああ、こんなにスピード出したら確かに死ぬ人も出るなって感じでした。

でも、ダートのくだりをこんなに楽しめたのは久しぶりだったので、ラパスのツアーの中ではかなりオススメです。

もう一つ、実はラパスから、パンパツアーって言うのにも参加してきました。
こっちは一晩かけて、パンパの入り口、ルレナバケって町まで行って、そこから、2泊3日、湿原に入って行くツアーで、ワニ、カピバラ、アナコンダが見られるってことで行ったのですが、確かにワニとカピバラはうじゃうじゃいたのですが、最初の一時間でもう見飽きて、しかも蚊が異常なほど多くて、2泊3日、殆ど地獄でした。
やっぱり動物を見るのは動物園が一番いいと再認識した3日間でした。

ところで、ボリビアですが、ペルー料理が美味しかっただけにかなり不味くなるかなと思いきや、結構美味しいものも多くて、ちょっと意外でした。
ただ、ボリビアの食事は今のところ屋台が一番美味しくて、メルカドの食堂、レストランの順に不味くなる気がします。

それと、やたらとお金を取られるのが腹が立ちます。どこかの島に行けば入島税、町や村に入るには入村税、バスターミナルだとターミナル使用料。しかも、ターミナルなんてしっかりしたものは無くて、建物すらまともに立ってなくて、トイレも有料なのに、バスに乗ろうとしたところにどこからとも無くやってきて、ターミナル使用量を払えと言い出してきたのにはちょっと閉口。
道路を走っていても、所々に料金所みたいなのがあって今のところ自転車で通る分にはとられたことは無いのですが、ほとんどたかり、うーん、こんなことばっかりやってるから、発展途上国から抜け出せないんだろうなって感じがしました。
ボリビアもあんまり好きにはなれそうに無いです。

でも、ラパスを出てからが私の旅行も本番です。
10年前はラパスから、アルティプラノ高原をまっすぐ南下して、ウユニまで行ったのですが、今回はオルロからスクレに下り、更に4000mを越えるポトシを経由してウユニに出る経路を通ろうと思っています。
10年まえもこのコースをちらりと考えたのですが、どう考えてもまっすぐ南下したほうが楽なのが分かっていたので、時間も無いといういい訳もつけて、避けてしまったコースです。
でも今回はそのために国境で頼んで60日ビザをもらったし、避ける理由はもうなくなりました。アバンカイに続く、リベンジ第2弾です。

これからは自分との戦いです。ちょっと本気モードで走りたいと思います。
 

 
by fuji_akiyuki | 2010-10-26 20:48 | ボリビア
<< スクレへ、ウユニへ。 標高4000m,アンデスの秘湯... >>