自転車でサファリ!!?@ルサカ(ザンビア)

ジンバブエの状況が悪いためグレートジンバブエ遺跡を諦めてハラレから急遽ザンビアのルサカに向かうことにしました。

ハラレから北上すること約500km、かなりまっすぐルサカに向かう道があるのですが、実はその道は恐怖のサファリロードでした。

ハラレを出て2日目、カロイという町に向かう途中、
「今は大丈夫だけどこれから先は動物がいるから気をつけろよ」
とある現地人に言われました。
「え、えぇ」
ミシュランの地図には国立公園などはマークしてあるのですが、その道は無印でした。またまたそんなの嘘だろうと思ったのですが、ハラレのインフォーメーションセンターでもらった地図には確かにこの先カロイから60km程行ったところから色の違う区域に入っている…???
(この色は何を意味しているのだろう?)
そう思って凡例を参照してみると確かにその色は「サファリエリア」とあるのです。
(まずい!?)

カロイの町で一泊する間に打開策を考えました。ミシュランには載っていないがその土地の地図にはあるサファリエリア、もしこのエリアに入るときに重厚な柵とかがあるならばその場で車をつかまえよう、もしそうでないならばきっとあまり危険な動物はいないとみて、自転車で走りぬけよう。

さて次の日、このサファリエリアの入り口には柵などはなく、ただ「これから自然保護区です」という看板があるだけでした。そこで自転車で走りぬけることにしました。

その日はそのエリアに入って20km言ったところにあるモーテルで一泊しました。そこはなんと500,000$、朝食付きで600,000$もする宿でした。でもこれが実は20米ドルくらいにしかならないのですが…。

次の日、60kmサファリエリアを抜けてザンビアとの国境に至る道でした。最初25kmずっと下り、楽チンだと思っていたのですが、前方に何やらあやしいそれもかなりバカでかい影が!!!?何??

その影から何かがにゅっと伸びてる…鼻?

そう、象だ。象と象が路肩で草を食んでいたのです。
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思った以上に象は凶暴だと聞いているし、その走る速さは40km/hにも達するという話、ダメだ追われたら逃げ切れない。

しかし、象というのは元来草食動物のはずで、まさか私を食べるために追ってくることはないだろう。つまり相手を刺激しなければいいのだ。

こう考えてどうすれば彼らを刺激せずに平和的にやり過ごすことができるのか??

このままスピードに乗って彼らの前をもうスピードで通り過ぎてしまうか、もしくは止まって様子を見るか?きっと彼らも車には慣れているはず、もし車が止まったら彼らも躊躇するはず、ということは自分は車だと言い聞かせて彼らの前をできるだけ車に近い速さで、つまりはできるだけ全速力で、しかもできるだけ彼らから離れて彼らの前を通り過ぎる決心をしました。

彼らは道の左側にいたので、自ずと私は反対車線の右側を全速力で走りました。対向車が来なかったことが幸いでした。が、私が一頭の象、一番道の近くにいた象の手前を通りがかったその刹那、その象は私を見つけ、目に驚きの色を浮かべて突然動き出したのです。彼(もしくは彼女)を私が驚かせてしまったことは紛れもない事実でした。
「やばい」と思ったのですが、その象は得体の知れないものと遭遇した場合、きっと一番有効で一番賢いであろう行動をとってくれたのです。すぐに身を翻して、森の方に去って行ってくれたのです。

「あぁ、助かった」

しかし、これからが本当の受難でした。

後ろから付けねらって来ていたライオンを全速力で振り切り、木の枝から飛び掛るヒョウを巧みによけ、バッファローの群れを刺激しないようになりを潜める、といったような派手なものではなかったのですが…(ここまで行く前にたぶん死んでいるでしょうが)。

なんか背中がかゆいのです。おかしいと思っているとなんとアブの大群が後ろからついてきていたのです。アブはハエと違って刺します。アブの大群から刺されないためにはアブが体にとまった途端に追い払わなければなりません。無造作に後ろに腕を持っていって空をつかむようにすると必ず1匹くらい手の中に入ってきます。
それでも下り坂でスピードが出ている時はアブも追いつくのがやっとらしく、あまり前にはまわってきません。ところがちょっとした上り坂などでスピードが緩むと顔や腕などにも襲撃を受けるのです。

国境まであと20kmというところでした。国境まで走りきればきっともう動物を心配する必要はないので、何とかなるだろうかと思ったのですが、あまりにもアブの襲撃が激しくて耐えられなくなり、自転車を止めるのは動物も怖かったし、アブの襲撃をまともに受けることも怖かったのですが、確か殺虫剤を持っていることを思い出したので、自転車を止めました。アブはすごい勢いで私の体にまとわりついてきました。殺虫剤を出すのもイライラしながら、毒性の強い、説明書きには絶対に人体や皮膚には使うなと書かれている殺虫剤を頭から顔から流れるほど吹き付けるとアブの襲撃はやっと一段落つきました。虫除けではなく殺虫剤です。

不思議なことはそれから約10km位はそれでも2、3匹のアブが後ろをついてきていたのですが、10kmを過ぎるとピタッとアブの襲撃は止んでしまったのです。

アブにはそういう習性があるのでしょうか?

北海道に露天、混浴、無料という温泉がいくつもあります。これが意味するところは、温泉マニアの誰かが掘ってたいして誰も管理してるわけでもなく、脱衣場があるわけでもない、設備は皆無だが温泉自体が景色がいいとか湯加減がいいなどで有名になったというような大変趣のある温泉をいうことが多いのですが、その中に岩間温泉という温泉があります。未舗装の道を12~13km行った山奥にあったように記憶しているのですが、この温泉もご他聞に漏れずとても趣のある、いい温泉です。北海道では今のところ1、2を争うほど私は好きな温泉なのですが、実はここ、アブが多いことでも有名なのです。ところがそのアブも湯の周りにしかおらず、私が自転車に乗ってそこに行くときと帰るときはほとんどアブに悩まされることはありませんでした。

そんなわけでアブというのは結構局所的に生息しているのだろうかと疑問に思いました。

まあ、でもアブがハエのようにどこにでもいたら結構うっとうしい世の中になっただろうなと思うと、今の世界は恵まれていると安心するしだいでした。その後ハエをかわいらしいと感じるようになってしまいました。
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by fuji_akiyuki | 2005-07-30 20:11 | ザンビア
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