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スーフィーナイトinラホール。@ラホール(パキスタン)

第1夜 水の色…透明(これ、普通)。

クエッタであった旅行者にも勧められた木曜日の夜。

スーフィーナイトinラホール。

スーフィーとはもともと何か宗教的なものらしいのですが、ワンピースのスカートのようなすらっとした服を着て、長時間ぐるぐる回って、スカートのような服がぱっと広がって、そんな人たちが回りながらいろいろと動き回ることで有名な踊りです。とにかく回る。回る。回る。

始めてみたのはカイロでした。カイロはただで見られるダンスということであまり期待せずに行ったのですが、大音響の音と音楽の中で、完全に組み立てられた無駄のない踊りとメリハリのある動き、とにかく圧巻されるばかりで、その中で、ダイナミックに回る踊り子は休むことなく回り続けながらも、観客をひきつけて飽きさせず、回りながらタンバリンを打ち、衣装を変え、回転したときに効果的な色彩のスカートをダイナミックにまわしたりするとにかくこれがただで見られることが信じられないすばらしい踊りでした。

カイロで見たスーフィーはそれはそれはすばらしいものだったし、クエッタであった旅行者も絶対お勧めということだったのでかなり期待してスーフィーに臨みました。

宿に泊まっている宿泊客もほとんどがスーフィーナイトに出かけます。宿の人もいつものことらしく、タクシーを何台も捕まえて、次々に会場に送り込みます。タクシーに連れて行かれたのはモスクのようなところ。もう会場はいる前からマリファナ独特の甘ったるいにおいがただとってきます。そのあたりからいやな予感はしていたのですが…。靴を脱いで中に入っていき、とてつもなく狭い会場に体育座り。しかしスーフィーを踊るようなスペースはまったく見当たりません。

いったいどこでスーフィーを踊るんだろうと思っている間にもどんどん人が入ってきて、会場は飽和状態に。そして、そこらじゅうで、マリファナを吸い出します。マリファナは会場中の人にどんどん回っていき、一度に5本ものジョイント(タバコにマリファナを混ぜたもの)に火をつけて、当たりかまわずみんなに回して歩くものとかまで出てきます。ときどき、わけの分らないことをわめいて会場が盛り上がることもあるのですが、言葉の分らない私には何で盛り上がるのかが分りませんでした。

私はマリファナはもちろんタバコも吸いません。そんな私にはスーフィーナイトの会場はパチンコ屋か雀荘のごとく煙たくなってきて、頭が痛くなってきます。まるで、焚き火のときに間違って風下に行ってしまって煙に巻かれてしまったときのように居心地が悪かったです。

そのうち太鼓が入ってきました。太鼓は二人、入ってきたときは回りは大盛り上がり、そして、太鼓の演奏が始まりました。太鼓の演奏ははじめこそ大音響ですごいなと感じていたのですが、変わり映えのないリズムを繰り返すばかりで、だんだんと飽きてきます。ずうっと同じビートで大して盛り上がることもなく変化のない同じリズムが続きます。そのうち決まってるおじさんが一人踊りだしました。周りでも決まってる人は頭を狂ったようにたてや横に振ります。そんなただただけたたましいだけの太鼓と、酔っ払いの踊りで、3時間経過。決まってる人には面白いのかもしれませんが、正気の私には端から見ていてもまったく何が面白いのか理解できません。ただただ、煙たい中で決まってる人たちを見ているだけ、ばかばかしくなって帰りました。

その夜、あまりにも煙を吸いすぎたらしく、苦しくてくるしくて、何度も首を絞められる夢を見ました。


第2夜 水の色…

一日昨日の煙のせいで苦しくてしょうがありませんでした。そして、のどまで痛くなって踏んだりけったりです。

そんな一日も終わろうというころ、夜になって、現地人っぽい人の集団が宿にどやどや入ってきました。

なんだろうこの人たち!? と思っていると、屋上のロビーのようなスペースからいすと机が取り去られて、ござが敷かれ、ござの片側にさっきの現地人の一団が座り、反対側にわれわれ宿泊客が対面するような形で座らされました。

何が始まるのかと思ったら、太鼓1こと、アコーディオン2台が用意されて、音楽が始まりました。

総勢12人。前列に座った5人のうち二人がアコーディオンを弾き、両端と真ん中の3人がメインヴォーカル。後列の真ん中一人が太鼓担当で、後の人は歌と手拍子。
 
民俗音楽、フォルクローレのようで、楽器はシンプルなのですが、この音楽がすごかったです。

まずは肉声の大きさに圧倒され、しかもその巧みにコンビーネーションのとれた、完成された音楽のものすごさを感じました。

左のおじさんがあるパートを歌い終わりそうになると、それにかぶせるように真ん中の人が歌い始めます。歌い始めたかと思うとまったく違うパートを右に人が歌いだす。しかし、それぞれ違う歌声は完全にシンクロしてまったくミスマッチを感じません。

本当に巧妙に、変化に富み、まったく予期せぬところから歌声が飛び出してくるにもかかわらず、その歌声、手拍子、太鼓、アコーディオンはすべてが溶け合っていて、違和感を感じることがありません。

そして何よりも増して、演者の真剣さがびんびんと伝わってきます。練習されつくして、完成した音楽、そして、それを本番でミスしないための尋常でない集中力、真剣な目に引きこまれていくようです。 やり直しのないこういう演奏で、ぼろを出さずに作品を完成させるには一瞬たりとも気を抜けません、そうした緊張の意図がぴんと張り詰めた真剣さに、楽しげでありながら、ものすごい希薄を感じました。カイロのスーフィーで感じたものと同じでした。

どうも私はこういうのに弱いらしく、真剣にやっている人を見るのは結構好きだったりして、中学校の文化祭のときの演劇部の舞台でも感動したりするところがあったりするのですが、でもどんなジャンルにしても、真剣なところを見るのっていいものですよね。特に舞台とか音楽とかはそのときが勝負のライブ性が強いだけにその真剣さは並外れているように感じます。

久しぶりにいいものが見られたような一夜でした。何の前触れもなしに、突然のサプライジングだったのも感動に拍車をかけているのでしょう。

対照的な2夜でした。


翌朝 水の色…

完全に呼吸器系をやられてしまったようで、のどが痛くてしかたがありませんでした。朝には鼻水まで出てきて、この日一日でトイレットペーパーが1ロール鼻をかむのに消えていきました。スーフィーナイトの煙の代償は大きかったようです。
そのまま風邪を引いたようになってしまいました。


今朝 水の色…透明

やっと戻った。そう、何の意味をしているのか、と思った人もいらっしゃるでしょう。「水の色」です。2年半も旅してきてこんな経験は初めてでした。

なんとこの宿、水に色がついてました。しかも来た初日は普通だったのですが、二日目に青。次の日はいきなり赤に変わりました。

水道の蛇口から青い水が出てきたらびっくりですよね。しかも一日青かったものが次の日になったら赤くなるんですよ。下手なB級ホラー映画より怖いです。リアルに蛇口から赤い水が出てくるんですよ。しかもきれいに青や赤の色がついています。青はよくトイレのタンク入れる洗浄剤のような鮮やかな青い水でした。赤はそれの赤い版のような感じでした。そんなんでシャワーなんて浴びたくないし、手だって洗いたくありません。しかもその水を飲むなんてもってのほかです。

なんて思っていたら今日の朝になったら透明な水が出てきました。透明だから大丈夫だろう今日はその水を沸かしてコーヒーを飲んでいる自分の神経もかなり信じがたくなってるな。と感じずにはいられませんでした。

鼻はまだ調子悪くて、今日もトイレットペーパーが1ロール消えていき、鼻のかみすぎで鼻の下が痛くなってきました。
by fuji_akiyuki | 2006-11-27 01:00 | パキスタン1
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