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アンゴラ脱出 ナミビアの首都ウィンドホークに!@ウインドホーク(ナミビア)

アンゴラの首都ルアンダから南の町ルバンゴまで飛行機で飛びました。飛行機は途中急降下と急上昇をして,どうもgo around をしたようで、かなり怖かったです。着陸時に乗客から拍手が起きました。今までで着陸時に拍手が起こったのはこれで2回目です。そのときもかなり肝を冷やした思い出があります。

 ルバンゴという町は標高1800m近くあり,とても高所に位置します。アフリカ大陸南部は台地になっていて,南アも内陸は1000mを越す高い位置にあります。そのせいか、空が近く感じます。実際空の色が濃い藍色で雲とのコントラストがすばらしく,久しく美しい空を見ることができました。

 ルバンゴは町のはずれに町を見下ろす丘があります。丘といっても町側は絶壁になっていて、その丘のいただきには町を見下ろすようにキリスト像がたっています。ちょうどブラジル、リオのコルコバードの丘のように。ルバンゴにいるときにその丘に登ってみたのですが、そこから見下ろす町もまたきれいでした。

しかし…、アンゴラそれまで30年以上も内戦の続いた国です。それもここ2,3年前にやっと内戦の終結宣言が出されたばかりの国です。その丘の上にも放置された戦車の残骸や置き捨てられた要塞の跡などが生々しく残っていたのです。
 その後ルバンゴからナミビアまで走る間にもそんな戦車の残骸などは転々と見ることができました。こんなに美しい青い空の下できれいな緑の大地の上で人間のやっていることはなんて愚かなんだろうと思わずに入られませんでした。

 いや、実を言うとなんてアフリカ人は愚かなんだろうと思っていたのかもしれません。

 いま、ここナミビアにはいって、第一印象は南アと全く同じだと感じたことです。OKマートやPickinPay,スパーといった南アから入ってきたショッピングセンターのチェーン店や、小腹が空いたときにぴったりのミートパイや,左側通行であることや,信号機をなぜかロボットと呼ぶところや,何から何まで7年前旅した南アフリカと同じで,そのころよく買っていた商品などを見つけると懐かしい限りです。
 そして、それと同時にもうアフリカは終わったんだなという印象を受けました。煩雑に入り組んだ掘っ立て小屋のどこまでも続くマーケットはなくなり,コンクリートで固められたショッピングセンターに取って代わられて、砂埃だらけの道はきれいにアスファルトで舗装され,口を”い”の形にして歯の間から空気を出して”すううう”という音を出して人を呼ぶ失礼極まりないアフリカ人もいなくなりました。

 いまアフリカを振り返ってみて,どうしてもアフリカ人が好きにはなれなかったな。と思うことです。
 とにかく,いつでもどこでもとりあえず黒人に会うとまず気分を害する結果になるのです。釣りを返さない,注文どおりに出てこない、ないのに別のものを無理やり売りつける。レジ係りがレジに座ってものを食べながら商品の値段はごまかす。スーパーの中で酒盛りをしている。接客中に私用の携帯電話で話をする。夜中にドミの電気をつけたり消したり,挙句の果てに携帯電話で大声で話し始める。商品についている値札とレジで打つ値段が違う。何を売っているのかわからないからこれは何だと聞いても答えようとしない。ホテルでシーツやタオルを変えてくれといってもなかなか実行しようとしない。全くやるべき事を私用としない,こちらを客だと思っていない。こんなことは日常茶飯事で、今上げたのは実害があるもので,実害がない黒人の態度の悪さも加えるととてもじゃないが彼らを人間と考えることができませんでした。特に中央アフリカに入ってからはそう思うことが多く,黒人をサルと考えて怒りを抑えているような次第でした。
 ”こいつらはサルだからしょうがない。”
 私たちは人種差別はいけないものだ,肌の色の違いだけで人を差別してはいけないと教わってきたし,そういうものだと思っていました。日本には外人が少ないからその人種差別を肌で感じるようなことはなかなか無かったのですが,アフリカに行くにあたって人種差別については多少意識して,失礼の無いようにしなければならないだろうと思って旅をはじめたのですが,いきなり”ホワイト、ホワイト”と連呼してくるのは他でもない彼らの方でした。国によってその土地土地の言い方があるようですが,明らかに彼らは肌の色の違いよって自分たちとは異なるものとして,時には軽蔑やさげすみの色を持って”ホワイト”と私に対して言ってくるのです。
 いったいなぜ,肌の色が薄いからといっておまえたちに罵声を浴びせられなければならないのか?おまえたちはボールペン一つ,消しゴム一個だって自国では作れないくせに,飢餓?何もしなくてもマンゴー、トウモロコシ,バナナ,なんでもかんでも勝手に自然に生えてくるような恵まれた土地にいるくせに,飢餓が起こること自体おまえたちの怠慢じゃないか,なぜ取れるときに取っておいて保存しようという頭が働かないのか,それでいては他の国に援助ばかり求めているじゃないか,おまえたちが他のどの国を馬鹿にできるというのだ。
彼らは東洋人に対しては特にチンチョンとかヒンホンとか、チンチャンチョンとか、中国人をさげすむ言葉を連呼してきます。そのたびに自分たちでは人を馬鹿にする以外何一つできないくせにと思うことが常でした。
 彼らが差別された歴史もわかるような気がしてしまいました。現にだんだんと黒人を避けるようになっていく自分がいたのです。町でチンチョンとか声をかけられるくらいは適当に無視すればいいので別に何とも無いのですが,釣りを出さないとか,料金がレジの人によって変わるとか,どうしても許せないことではどうしても喧嘩してしまいます。それもさもそれが当然という顔で釣りを出さなかったりして,釣りを要求するとまるでそれがおかしいかのように笑ったりします。こいつらは狂っているんじゃないかと思わずにいられないのです。

 少し辛辣ではありますが,これが肌で感じたアフリカでした。いま、ナミビアに入って,黒人も白人もまともに対応してくれるし,変なのもいるけどそれは黒人白人に問わず、どちらにも存在するので,今はだんだんと黒人に対する偏見も消えつつあります。黒人がというよりやはりアフリカ人がといったほうが良いようです。
 少し驚いたのは、白状すると実は500kmほど車でつれてきてもらったのですが,その連れてくれた人が黒人で彼らは白人のことを悪く言っていることでした。

 南アにはアパルトヘイトの影響から黒人と白人がいがみ合っているのは知っていたのですが,ここナミビアもそうなのでしょうか?
自転車ですが、ルバンゴを出てアンゴラを南下中にステム(ハンドルと本体をつなぐ金属)に亀裂を発見,さらにナミビア北の町ツメブ手前で、替えのチューブがなかなか手に入らず,ついに切らしているところで修理不可能なパンクをして,ツメブでチューブを探したのですが、手に入るチューブのバルブの太さが合わずにちょっと自転車に加工を施す必要が出てきて,暑さもあって、ツメブが長くなってしまいそうなので車を使ってウィンドホークまで来ることにしました。というわけで今はウィンドホークにいます。自転車の修理と砂漠のツアーなどを行ってここを出るつもりです。
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by fuji_akiyuki | 2005-03-05 21:50 | ナミビア
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