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ハッピーホーリー!!痛っ@デリー(インド)

インドは祭りが多くて困ってしまうのですが、多分インド最大のお祭り、ホーリーに参加しました。

3月4日、未明、3時ごろから、月食が始まりました。
月食を見たのは小学生以来。皆既月食は地球の影の中に月がすっぽりと入ってしまうことなのですが、太陽の光のうち波長の長い赤い光だけが地球の大気によって、屈折・散乱されて、月に当たるため、まったく暗くはならずに、赤みがかった暗い月を見ることができます。
 そんな不気味な月が浮かぶ夜が空け、ホーリーが始まりました。

 ホーリーはどんな意味があるのかはまったく知りませんが、みんなで、色のついた水を掛け合ったり、袋に入れてぶつけたり、とにかくインド中が色に染まるお祭りです。

 その日のために白いTシャツを買って、ホーリー色に染めてみようと思ったのですが、バラナシでのホーリーはちょっと危険、みんなが羽目をはずしすぎて、思わぬ事故につながりかねないということで、祭りの盛り上がる午前中は久美子ハウスの屋上で、隣のビルのインド人たちと色水の掛け合い。

 でも彼らの持っている水は紫色だけ。自然、わたしのTシャツも紫色。
 お昼前には落ち着いてきたので、もっとサイケデリックに染めるため、青や黄色や緑を求めて、街に繰り出してみることにしました。
 いや、でもやっぱりまずかったです。Tシャツ破ろうとしてくるやつとか、なんだか、酔っ払ってるのか、キマッてるのか、変な言いがかりをつけてくるやつとかもいて。

 一緒に出ようとしていた女の子が久美子さんに絶対だめって止められてたけど、確かに女の子は出ないほうがよかったみたいです。


 まあ、でも昼間はたいした事件も無く、ただ、色水で汚れた体で久美子ハウスに入れてもらえず、久美子さんにガンジス川で洗って来い。といわれ、男7人くらい、予期せぬガンジス川沐浴で、後は無事に今日も終わるのかなと思っていたのですが・・・


 その夜。おりしもホーリーの夜。日本人の女の子と韓国人の女の子が出発するということで、リクシャの捕まえられる交差点まで、歩いて10分くらいの距離なのですが、危ないので、みんなで送ろうということになりました。
 
 日本人、韓国人、それぞれ4,5人ずつ、交差点まで送って、2人をリクシャに乗せて、駅まで行くように頼んで、みんなで帰ってくる途中でした。

 突然前方で、乱闘が始まりました。
 前を歩いていた韓国人の子達が突然インド人と喧嘩を始めたのです。悪いのはそのインド人で、酔っ払って見境がつかなくなっていたらしく、韓国人の女の子にちょっかいを出そうとして、その女の子がそのインド人の肩を「やめてよ」って感じで押して、それに腹を立てたインド人が、その女の子を殴りました。
 そのとき女の子のピアスがどこかに飛んでいってしまったようでした。

 で、すぐ後ろを歩いていた韓国人の男の子がそのインド人を殴りつけて乱闘が始まり、ちょっと後ろを歩いていた日本人の私たちはとめに入った形になりました。

 いったん場が収まりだして、もう大丈夫だろうと思って、日本人は
「もう帰ろうよ。」
っていう雰囲気になっていたのですが、韓国人の子達は納まらないらしく、
「警察に行こう」とかそんな話をしていて、もたついていたら、また件の酔っ払いが、走ってきて、突如私がこめかみの辺りを殴られました。
 一発殴って取り押さえられていたのですが、こいつはさっきから暴れているんだから何で取り押さえておかないのか、なんで、こんなやつを野放しにしておくのかが理解できなくて、それが腹立たしかったのですが、もう今日はお祭りだし、多分どうしようもないし、どうにもなら無そうだったので、とにかくさっさとその場から立ち去ってかかわらないことが得策だと思ったので、私たち日本人は宿に帰ることにしました。

 韓国人のグループは腹に据えかねていたらしく、結局ポリス、ポリスと言って、警察に行ったようでした。

 彼らが宿に帰ってくると、
「何で君は怒らないんだ?殴られたんだろう?」
ときかれました。
「あいつは酔っ払ってたし、まともに相手にしないほうが得策だよ、警察だって今日は動かないだろう。」
 と言ったのですが、やっぱりまだしっくり来ないようでした。


 翌朝、昨日の当事者と言うことで、私と、3人ほどの韓国人があさ、9時ごろ、久美子ハウスの新館のレセプションに呼ばれました。

 レセプションにはしょんぼりと下を向いた昨日のインド人の彼と、付き添いできたらしい、近所の日本食レストランのスタッフで、英語と日本語しゃべれるインド人が来ていて、私たちに謝罪して、お願いだから警察沙汰にはしないで欲しいと謝りに来てました。

 「もういいよ。終わりにしよう。酔ってたんだろう。」
とそんな感じのことを言って、とりあえず事なかれ主義の私はその場を終わらせようとしたら、
「いいの、殴られたんだろう?」
と韓国人の子に言われました。
「俺は大丈夫だよ、お祭りで羽目をはずしただけだし、もういいじゃん。それより、君(殴られた女の子に)の耳は大丈夫? 切れたりしてない?」
 と声をかけると、
「私は大丈夫、ただピアスがどっかに行っただけ。」
 やっぱり警察沙汰にするほどのことじゃなさそうだなと思って、
「もう、終わりにしよう。お祭りだったってことで、」

 なぜかこんなやり取りで、ま、ちょっと面倒なのがいやだっただけだったのに韓国人の子達に優しいってことで気に入られてしまったらしく、その日は夕飯をおごってもらってしまいました。
 カツカレー。うまかったです。

 ま、思い出にはなったホーリーでした。

それにしても、インド。田舎は最悪。本当にホテルは宿泊拒否ばかり。旅行者のいるところはすごくすごしやすいのですが・・・
 何はともあれ、宿が無いってのはとてつもなく不安で、何度も宿泊拒否を受けていると回り全部が敵に見えてきます。
 しかも部屋が満室でないことは明らかなのにいつも満室って言われるし。心なしか、その町みんなが冷たく感じてきます。
 
 もう二度とインドは自転車で走りません。

 3月20日 タイに飛びます。
 ソンクランのお祭りに参加してまたインドに戻る予定です。
 ただいまデリー。
by fuji_akiyuki | 2007-03-13 19:01 | インド2
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