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音。@ラサ(中国:チベット自治区)

なんか、会う人会う人に言われます。

「藤さんってチャリダーっぽくない。」

うーん。確かに、沈没してる時は、これでもかって位ダラダラ、ウダウダしてるし。時には自転車をどこかにおいて、ほかの都市にいるときもあるし。

そんなところであった人なんて、私がチャリダーであることなんて、これっぽちも感じないですよね。

だから、ちょっと名誉挽回のために。あ、この人本当にチャリダーだったんだと思うような文章を書いてみます。

 
MP3を買いました。って言う日記をイランにいるときに載せたと思います。イランで買ったのはインドで調子が悪くなって、バングラディッシュで2台目を買いました。でもそれもまたすぐに壊れて、タイで3台目を買う羽目になったのですが、それからというもの、音楽がないと寂しくて走れません。

とはいうものの、ダート道(未舗装の凸凹道)にはいると、ある事情から、音楽をとめます。

ある事情とは自転車から出てくるいろいろな音を聞くためです。

そう、自転車乗りは自転車の異音とその周期で、自転車の調子を推測することができるのです。

たとえば「ブォーン、ブォーン」という連続音に近い音がして、しかもタイヤが一周するのと同じ位の周期のとき。

この場合、タイヤに何かが触れている可能性があります。あまったストラップだったり、ブレーキシューだったり、またはマットガードにたまった泥だったり。たまにはタイヤに異常があったり、一箇所が裂けてチューブが飛び出していたりするときもあります。

また、「パタパタパタ」と、かなり短い周期の音が出るとき。

これはスポークに何かが当たっている可能性があります。余ったストラップだったり、どこかに絡まりついたごみだったり。

足を一回転するたびになる音。

これはペダルか、B.B(左右のペダルをつなぐ軸)に不都合が生じた場合。これはちょっといやな音で、結構深刻な事態になってることもあります。

チェーンが動くたびになる音。

チェーンのディレーラー(変速機)がチェーンに触れている場合。これはちょっとディレーラーの調節をすればたいていは直ります。

そして、チェーン一周の周期でなる音。これはなかなか周期的であることを見つけ出すのが難しかったりするのですが。

これはチェーンの一部に不都合が生じていたり、チェーンの一箇所がさび付いていたりして、チェーンがスムーズに動いてないときの音です。

凸凹があるたびになる音。

これはダートに入るとよくあることで、振動で、どこかのねじが緩んできてる場合になる音です。この音を聞き逃すと結構深刻な事態につながってしまうこともあります。

そんな音を聞き逃さないために音楽を止めてはしります。

まあ、こんな風にして、音で自転車の調子を知ります。ちょっと職人っぽいですよね。

今回もチベット。ほとんどダートだったので、あまり音楽を聴けずに走ってきたのですが、おかげで、上のような症状をいち早く見つけて、大事に至らずに修理できたこともありました。特にタイヤの異常にいち早く気がついて、チューブを傷つける前にタイヤを交換できたことは今回、異音を聞いていた最大の収穫だったようには思います。

しかし、そのタイヤのせいで、ラサまでくる羽目になってしまいました。
アリを出るときは3本もスペアを持っていたのですが、2本が100kmも持たずに裂けてしまい、タイヤがなくなって、手に入れることもできずに動けなくなり、小さな茶館で3泊、サガまでの車を捕まえてサガに行ったのにサガでも手に入らず。
ちょっと不運でした。
 
まあ、後3,4日、ラサを楽しんで、サガに帰ります。(うまく帰れたら。)

暇があったらまた自転車で立ち往生したときの様子についても書こうと思ってます。
by fuji_akiyuki | 2007-08-22 19:30 | チベット
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